大阪の中心6区に匹敵する「神戸・三宮」
同じ関西の都市では、神戸市についても私の考えをお伝えしておきましょう。じつは、神戸市でもJRと阪急、阪神などの私鉄が乗り入れる三宮(三ノ宮)駅周辺はワンルームマンション投資に適したエリアで、私もお客様のご要望しだいでは、物件をご紹介することがあります。
大阪までなら30分程度で通うことができるため、大阪の通勤圏内という意味でも、ワンルームマンションの需要は決して低くありません。物件数も比較的多いので、物件の選びやすさという点では、京都よりも望ましい条件が整っているといえそうです。
また、物件価格の相場が大阪の中心部よりも低いため、利回りを重視するなら、三宮駅周辺で投資を検討してみる価値はあります。ただし、物件価格が安いということは、入居を希望する人が若干少なく、空室リスクが少し高いということでもあります。実際、三宮駅周辺は観光客も足を運ぶためにぎわってはいるものの、大阪の中心部と比べれば企業数は少なく、法人需要については心細さを否定できません。
ただ、三宮駅周辺の再開発は大阪よりも遅れをとって進められており、物件数も大阪より少ないため、大阪の中心部より外れたエリアを選ぶよりは、ポテンシャルが高いと考えます。
地方都市で不動産投資を行う際に共通していえることですが、インカムゲイン重視でワンルームマンションの購入を検討する際には、立地や環境について、とくに慎重に見極める必要があるでしょう。
また、JR大阪環状線の森ノ宮駅と弁天町駅は、2025年の大阪・関西万博会場の夢洲駅につながる大阪メトロ中央線の沿線でもあり、これからかなり人気となるでしょう。とくに、森ノ宮駅前は、2025年4月に大阪公立大学の森之宮キャンパスが開校するということで、約7000人の学生・教職員が集まるといわれています。
森ノ宮北地区地区計画では、大阪城公園の東側に位置する約12・3ヘクタールのエリアにおいて、まちづくりのコンセプトである「大学とともに成長するイノベーション・フィールド・シティ」の実現に向け、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新をはかり、多種多様な人が集い、交流する国際色豊かなまちの形成を目指しています。
この森ノ宮駅から一駅東隣の駅・緑橋駅は、これまではあまり注目されていないエリアでした。そんなに物件が出ていなかった、ある意味で「未開の地」です。そのため、今後のポテンシャルに期待して、弊社も積極的な仕入れに動いております。さらに、その隣の深江橋駅までは単身者ニーズの増加が見込めると考えています。
森ノ宮を中心としたこれらの地区は、大阪の中心6区に準じる地域になるでしょう。十分、検討に値するエリアとなるはずです。大阪メトロ中央線は、これからますます人気が出る路線となりそうです。
毛利 英昭
株式会社リンクス
代表取締役
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
■恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ
■47都道府県「NHK受信料不払いランキング」東京・大阪・沖縄がワーストを爆走