制度導入後、アナログ経理は手作業が増える一方。だが…
毎月大量の請求書や領収書を取り扱っている企業の経理部門にとっては、この登録番号の確認作業は大変な労力を要することになります。
そこで、国税庁もインボイス制度の導入に合わせてWeb-API(Application Programming Interface:Web間でのシステム連携機能)によるデータ授受の方式を公開しています。
具体的には下記の図のとおり、経費精算システムや会計システムなどのアプリケーションプログラムから登録番号を国税庁サイトに照会すると、会社名などの登録情報が返信される仕組みです。
国税庁サイトとAPI連携した経費精算システムや会計システムを使うことにより、登録番号の照合や、消費税の課税区分の判定をIT化することができるようになるわけです。さらに、領収書をAI-OCRでスキャンすれば、経理社員がデータを手で入力する作業がなくなります。
インボイス制度で、すべての請求書や領収書に登録番号(数字)が記載されるようになるので、会社情報を文字で認識する必要がなくなり、OCRの認識率が向上します。登録番号(数字)をキーにして、会社情報を簡単に取得できるからです。
つまり、インボイス制度導入後においては、アナログ経理は手作業が増えて忙しくなる一方で、デジタル経理はシステム連携の領域が広がり自動化が進んでいきます。