(※写真はイメージです/PIXTA)

企業をはじめ、組織において立場が上になればなるほど増えてくるのが「部下の相談」です。その内容が自身の過去の経験と近いものだったり、一般的なものだったりすると聞いている途中で「答え」に気づき、つい「正解」を述べてしまいたくなるもの。しかし、経営コンサルタントの中田仁之氏は「100%正しいとしても、部下を正論で叱ってはいけない」といいます。それはなぜか、みていきましょう。

思いついた解決策は「他者事例」として話す

また、仮にアドバイスを返すにしても、あなたの答えが100%正しいことの方が少ないということも認識しておくべきだと思います。少し話を聞いただけで思いついた「正解」は恐らく相手の「核」までは至ってない、いわゆる「飛びつき事故」になりかねません。

 

では、相手の相談事を聞いていて、あなたが解決策を思いついた時にどうするか? それは、自分の体験談として話してみることです。

 

たとえば、「僕も以前に同じような相談を受け、その時相手はこう考えたみたいですが、Yさんの悩みもそれに近いイメージでしょうか?」のように、アドバイスではなく他者事例として伝えるのです。もちろん相談事を最後まで聞き終えるまでは話しません。

 

正論というのは、そこで話を終わらせてしまう力を持っています。正論で話の腰を折ることはとっても危険ですので、部下との関係以外にも、夫婦関係や親子関係含めすべてのコミュニケーションの場面で気をつけましょう。

 

コミュニケーションに必要なことはお互いが分かり合うこと、お互いの意思を確認することであって、一方的な解答を相手にぶつけることではないからです。

 

 

中田 仁之

株式会社S.K.Y.代表取締役

中小企業診断士

 

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※本連載は中田仁之氏の著書『困った部下が最強の戦力に化ける すごい共感マネジメント』(ユサブル)より一部を抜粋し、再構成したものです。

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