(※写真はイメージです/PIXTA)

よく「万が一のリスクに備えて保険に入っておくべき」といわれます。しかし、「保険は家の次に高い買い物」といわれ、本当に必要なのか、慎重に吟味しなければなりません。本記事では、CFPの小宮崇之氏が、これまでの「保険の常識」に一石を投じる著書『保険の選び方・見直し方 今の保険、このままでいいの?』(ビジネス教育出版社)から、本当に必要な保険だけを選ぶコツ、保険を見直す際のポイントについて解説します。

団体信用生命保険の注意点

「団信」だけではリスクを回避できない?

住宅ローンを組むことで自動的に団体信用生命保険に加入するということは、「その分死亡保険を減らしても大丈夫」といえます。

 

むしろ住宅ローンを組むことで、新たな金銭的負担を抱えることになるわけですから、負担軽減の意味でも保険料を減額し貯蓄を増やすことを考えるべきです。ただし、夫婦の収入合算でローンを組む場合は注意が必要です。

 

例えば、主たる債務者が夫の場合、妻が団信に加入することはできないので、妻が先に亡くなると妻の返済分がそのまま残ってしまいます。そうしたリスクを回避するために、妻に生命保険をかけるのも1つの方法です。

 

団信が生命保険になるといわれてもイメージしづらいと思うので、具体的に説明しましょう。今まで賃貸物件に住んで毎月家賃を支払っていた人が住宅ローンで家を購入すると、今度は家賃ではなくローンを毎月支払うことになります。

 

その借入人が不幸にして亡くなった場合、団信に入っていれば毎月のローンが帳消しとなり、そのまま家に住むこともできます。もちろん売却すれば、そのお金を受け取ることもできます。

 

残された妻と子供にとって、家賃を負担することなく住み続けられることが、どれだけ生活の安定につながるか想像してみてください。

 

では、実際に住宅ローンを組むことで、どれくらい死亡保険を削減できるのでしょうか。それはローンの借入額によって異なってきます。

 

例えば、子どもが2人いる家族が、3000万円のローンを組んで家を買った場合、3000万円の死亡保険に加入したのと同じことになります。ただし、注意しなければいけない点があります。それは、購入した家が「すぐに売れる物件なのか」という点です。

 

例えば、駅から遠い物件の場合、一般的に買い手が見つかりにくいといわれているので、すぐに現金化できない可能性があります。そうしたリスクを担保するためにも、一定の死亡保険に加入するべきです。

 

それでも毎月の家賃の支払いはなくなるわけですから、少なくとも生活に困らない程度の死亡保険金に変更しても問題はないでしょう。

 

 

小宮 崇之

株式会社コミヤ保険サービス

代表取締役社長

 

保険の選び方・見直し方 ~今の保険、このままでいいの?~

保険の選び方・見直し方 ~今の保険、このままでいいの?~

小宮 崇之

ビジネス教育出版社

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