米国株の「バリュエーション調整」は終わっている
株式バリュエーションから見て米国株式の割高感はまったくなくなっている。
ピークでは40倍弱まで高まったGAFAMのPERは25倍まで低下し、S&P500のPERも23倍から昨年10月に16倍弱まで低下した後、現在は18倍弱と過去平均のレンジに戻った。
図表11に見るFEDモデル(株式益回り=10年債利回り)に基づけば、4%の米国長期金利は25倍のPERが正当化できることを考えると、バリュエーション調整はほぼ完了したと言えるのではないか。
また市場心理は極端に悲観に振れている。世界株式市場は、心理、バリュエーション、需給から見て過度のネガティブバイアスを持っていることは否めないだろう。
米国株式バブル崩壊説を強く主張してきた多くの悲観論者の根拠は崩れているといえる。詳細は図表11~15を参照されたい。
武者 陵司
株式会社武者リサーチ
代表
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