「2月7日~2月13日のFX投資戦略」のポイント
〈ポイント〉
・米金利低下の流れは、3日の雇用統計「ポジティブ・サプライズ」で変わり、金利「下がり過ぎ」の反動からさらに上昇する可能性もありそう
・一方日本の金利は、日銀新執行部の人事案発表次第で波乱含み
・今週の米ドル/円予想レンジは128~133円で想定
雇用統計で米金利低下の流れに変化か
先週は、1日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の後も米金利低下が続くなかで128円割れ寸前まで米ドルが続落しました。しかし、3日に発表された米1月雇用統計が全般的に予想より良い、「ポジティブ・サプライズ」となったことから米金利が急騰し、それに連れる形で米ドル/円も131円まで急反発となりました(図表1、2参照)。
このような流れを受けて、今週の米ドル/円は、まず米金利上昇がさらに続くかという点が焦点になりそうです。そしてもうひとつ、10日にも政府が次期日銀執行部の人事案を発表する可能性があるため、それを受けた日本の金利の動きも注目されることになりそうです。
このうちまずは、米金利から。米金利は長短金利とも、1日のFOMC以降も低下傾向が続いていました(図表3参照)。FOMC後の記者会見で、パウエル議長はさらに2回の利上げを示唆し、その上で基本的に年内の利下げの可能性を否定しましたが、そういったなかでも金利低下が続いたのは、FRBの姿勢より、インフレ率低下や景気減速を示す経済データに反応したと見ることもできるでしょう。
ただそういった経済データのなかで、2月3日に発表された1月雇用統計は、上述のように「ポジティブ・サプライズ」の結果となりました。NFP(非農業部門雇用者数)は、前月比で51万人の増加(事前予想は19万人増加)と事前予想を大きく上回り、失業率も3.4%(同3.6%)とこの間の最低を更新、予想に反して改善する結果となったわけです。
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