(※写真はイメージです/PIXTA)

本記事は、フィデリティ投信株式会社が提供するマーケット情報『マーケットを語らず』から転載したものです。※いかなる目的であれ、当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

「次の30年」への対処法

自他をある程度信用し、自分はやれることに注力

「次の30年」において、「理想」は、30年間ずっと続ければ報われると考えられるものの、「現実」は、株式市場「全体」のリターンが長期間低迷して資産運用をあきらめる人が出てきても不思議ではありません。

 

資産運用を続けるための解決策は、

 

長期ではなく、超長期の平常心を保つ…インデックス投資の場合には、インフレに負ける期間がどれほど長く続こうとも資産運用を継続する胆力か鈍感力を身に付ける

市場全体には頼らない…アクティブ・ファンドに投資をする

市場全体には頼らない…銘柄を選択する

 

となるかもしれません。こうした場合はたいてい、すべてに分散することが答えです。

 

とはいえ、超長期の胆力や鈍感力を身に付けるのは簡単ではないでしょう。

 

アクティブ・ファンドについては、たとえ長期の実績があり、強固な運用哲学を持つファンドでも毎年勝てるわけではありません。ですから「共感できる運用哲学」を持つファンドや運用会社を選ぶことが重要です。「ファンになれるかどうか」が判断基準といえるでしょう。

 

ちなみに筆者は、銘柄選択を除外します。

 

ダリオがよく言いますが、金融市場には、投資の研究に、億単位のお金をつきごみ、過去数百年の歴史を調べ、24時間365日、良い銘柄を探しているプロが大勢います。ヘッジファンドもそうですし、上記のアクティブ・ファンドの運用者も同様です。

 

勝つためにはまず、相手がどんな人なのかを考えなければなりません。たとえば、麻雀やポーカーにも運の要素がありますが、プロにチャレンジしようとは思わないでしょう。また、そのプロに自分のお金を増やしてもらおうと思う場合、いくらかのコストを負担するでしょう。

 

資産運用の成果=(現在の投資金額+将来にわたる所得-将来にわたる消費)×将来にわたる収益率、です。

 

このうち、銘柄選択は「将来にわたる収益率」を高める要素です。筆者は、非力な市場参加者としてプロと戦うことに時間を使うよりも、その部分は市場全体やプロに委ね、「将来にわたる所得」を高めることに時間を使うほうが、資産運用の成果を増やす近道であると考えています。

 

まとめると、

 

①自分の鈍感力や胆力もある程度信じ

②厳しい世界で生き残っているアクティブ・ファンドの運用者もある程度信じる

③自分は自分ができることに注力する

 

といったところでしょう。

 

<<【画像】30年間、毎月1ドルずつ積み立て投資をした場合のシミュレーション>>

 

 

重見 吉徳

フィデリティ・インスティテュート

首席研究員/マクロストラテジスト

 

【関連記事】

税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

恐ろしい…銀行が「100万円を定期預金しませんか」と言うワケ

 

親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「儲かるなら自分がやれば?」と投資セミナーで質問すると

あなたにオススメのセミナー

    【ご注意】
    •当資料は、情報提供を目的としたものであり、ファンドの推奨(有価証券の勧誘)を目的としたものではありません。
    •当資料は、信頼できる情報をもとにフィデリティ投信が作成しておりますが、その正確性・完全性について当社が責任を負うものではありません。
    •当資料に記載の情報は、作成時点のものであり、市場の環境やその他の状況によって予告なく変更することがあります。また、いずれも将来の傾向、数値、運用成果等を保証もしくは示唆するものではありません。
    •当資料にかかわる一切の権利は引用部分を除き作成者に属し、いかなる目的であれ当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録
    TOPへ