中国市場…1月の動向と2月の見通し
1月の中国市場を振り返る…上昇基調、上海は4ヵ月ぶり高値
1月の中国市場で各指数は右肩上がりの展開となった。上海総合指数は20日に約4ヵ月ぶりの高値となる3,267ptまで上昇。深セン成分指数も同日に11,997ptまで買われた。
ゼロコロナ政策の実質解除に伴うリオープン(経済再開)への期待や、米利上げペースの鈍化を背景とした対米ドルでの元高基調(約半年ぶりの高値水準)が後押し材料となった。
海外投資資金の買いも膨らんだ。月初から20日までのストックコネクト経由の買越額は1125億元に達し、これまでの月次最多の889億元を上回るペース。白酒や旅行など消費セクターの物色が目立った。
2月の見通し…上げ一服からの高値もみ合いか
◆上海総合指数の2月予想レンジ…3,000~3,400pt
◆深セン成分指数の2月予想レンジ…11,000~12,500pt
2月の中国市場で各指数は高値圏でのもみ合いとなりそうだ。上海総合指数は3,250ptを挟んで売り買いが交錯すると見られる。
新型コロナの感染再拡大懸念が相場の変数だが、行動規制などへ逆戻りする可能性は低く、株価の下押し圧力は限定的だろう。年初来の上昇ペースがやや速いため、一部で利益確定売りが出やすいことに注意したい。
22年12月期の決算発表本格化を控え、業績相場の側面も見られよう。全人代(3月5日開幕)前の政策期待から、啓明星辰信息技術集団(002439)などデジタル経済関連株の値動きに注目が集まりそうだ。
龔 静傑
東洋証券香港現法亜洲有限公司
中国株アナリスト/香港ストラテジスト
山藤 秋男
東洋証券株式会社上海駐在員事務所
中国株アナリスト/ストラテジスト
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