2021年から2022年にかけて、多くの産業が半導体不足によって混乱しました。とりわけ自動車産業は、減産を余儀なくされて納車が大幅に遅れるなど、需要が戻るなかで深刻な供給不足に陥りました。足元はやや落ち着きを取り戻しつつありますが、半導体市場は今後どうなっていくのか。現況と見通しについて、アライアンス・バーンスタイン株式会社のシニア・インベストメント・ストラテジスト、穂谷 栄一郎氏が解説します。

需要が高まるなか…「寡占市場」の半導体業界

――半導体は分野によって細かく複雑に分かれていると思いますが、市場がさらに拡大するなか、実際にいまどのようなプレーヤーがいるのでしょうか?

 

穂谷「半導体市場は、ネット企業やソフトウェア企業と違い、非常に限られたプレーヤーで占められています。

 

過去の分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。予想は今後変更される可能性があります。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。2022年4月現在。 出所:経済産業省、AB
[図表5]半導体は限られたプレーヤーによる「寡占市場」 過去の分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。予想は今後変更される可能性があります。上記の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。2022年4月現在。
出所:経済産業省、AB

 

たとえば、半導体の演算処理のロジック。こちらは『インテル』や『エヌビディア』をはじめ、半導体の設計をする会社です。そして、半導体を実際に作るファウンドリ、こちらは『TSMC(台湾セミコンダクター)』などが挙げられます。

 

また、記憶を司るメモリ。こちらは韓国の『サムスン』や日本の『KIOXIA』などが代表的です。さらに省力化に欠かせないパワー半導体やイメージセンサー、アナログ半導体なども重要な領域です。

 

設計・製造全体で53兆円の市場規模がありますが、ロジックで21兆円、メモリで18兆円、その他15兆円となっています。さらに今後自動運転やAIなどが増えると、演算処理をするロジック部門がより拡大する見込みであるといわれています。

 

さらに、設計支援や製造装置、素材といった周辺産業も、数少ないプレーヤーに限定されているのです。

 

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【ご注意】
※本稿は、「【AB’s Market Tips】 #3 脇役から主役へ。半導体市場の今後」を参考に、再編集したものです。詳細については当該動画をご覧ください。
本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタインポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスに関する過去の実績や分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。
当資料は、2022年12月16日現在の情報等を基にアライアンス・バーンスタイン株式会社が編集した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に掲載されている予測、見通し、見解のいずれも実現される保証はありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。
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