(※写真はイメージです/PIXTA)

鈴木邦成氏・中村康久氏の共著『シン・物流革命』より一部を抜粋・再編集し、コロナ禍で物流業界に起きた変化について見ていきます。

アマゾンが巨大物流センターを次々に建設するワケ

また、アパレル業界では製造業の機能と小売業の機能が連結した業態であるSPA(製造小売業)が登場し、製造業、あるいは小売業がサプライチェーンを統括し、小売販売情報を生産計画に反映させていくというビジネスモデルを確立した。

 

しかし、コロナ禍を経て、時代はさらに先に進もうとしている。つまり、生産地から消費者にダイレクトで商品が届くドロップシップ(直送)型の「超中抜き」が一般化してきているのである。

 

製造業はオンライン決済を得て、物流企業が顧客に商品を運ぶ。自社のホームページで商品を宣伝、販売し、物流さえ押さえておけば、もはや卸売業も小売業も必要ないのである。

 

そしてこうなると、物流システムのレベルがこれまで以上に売上高や利益率に大きく影響してくる。アマゾンが巨大物流センターを次から次へと建設し、物流システムの緻密度を上げていくのも、「物流で他社に負ければ自社の未来はない」ということがはっきりとわかっているからである。

 

 

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鈴木 邦成

物流エコノミスト、日本大学教授(在庫・物流管理など担当)。博士(工学)(日本大学)。早稲田大学大学院修士課程修了。

日本ロジスティクスシステム学会理事、日本SCM協会専務理事、日本物流不動産学研究所アカデミックチェア。ユーピーアール株式会社の社外監査役も務める。

専門は、物流・ロジスティクス工学。

 

中村 康久

ユーピーアール株式会社・取締役常務執行役員・CTO、DX本部長。

NTT電気通信研究所、NTTドコモブラジル技術部長、ドコモUSA上級副社長、NTTドコモ理事、法人ビジネス戦略部担当部長を経て現職。

専門は通信工学。

※本記事は幻冬舎ゴールドライフオンラインの連載の書籍『シン・物流革命』(幻冬舎MC)より一部を抜粋したものです。最新の法令等には対応していない場合がございますので、あらかじめご了承ください。

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