(※画像はイメージです/PIXTA)

「社会人のたしなみとして決算書を読めるようになりたい」と思っていても「実際には難しい」という声をよく耳にします。しかし、専門家を目指しているわけではないビジネスパーソンに必要なのは、会社が「儲かっているか」「つぶれないか」というシンプルな2つの要点を、決算書から読み取れるようになることです。銀行員、コンサルタント、M&Aアドバイザーと「決算書を読む」仕事に約30年携わってきた前田忠志氏が、わかりやすく紹介します。

3種類のキャッシュ・フロー計算書

それでは、実際にニトリのCFを見てみましょう。

 

[図表2]ニトリホールディングス 連結キャッシュ・フロー計算書(2020年2月21日から2021年2月20日まで)

 

PLで重要な式は、「利益=収益−費用」でした。

BSで重要な式は、「純資産=資産−負債」でした。

CFで重要な式は、

 

キャッシュフロー=収入−支出

 

です。収入は、現金が入ってくること。支出は、現金が出ていくこと。収入と支出の差額がキャッシュフローです。

 

キャッシュフローがプラスであれば現金が増えたということで、キャッシュフローがマイナスなら現金が減ったということです。

 

CFでは企業の活動を営業活動、投資活動、財務活動の3つに区分して、それぞれのキャッシュフローを示しています。なお、現金は、正確には「現金及び現金同等物」で、普通預金や3ヵ月以内の定期預金など、リスクが小さくてほとんど現金と同じようなものも含みます。

①営業CF

営業活動によるキャッシュ・フローは、略して営業キャッシュ・フロー(営業CF)とも呼ばれます。本業による現金の出入りです。現金の売上や、売掛金の回収といった収入と、仕入れ代金や販管費の支払いといった支出の差額です。

②投資CF

投資活動によるキャッシュ・フローは、略して投資キャッシュ・フロー(投資CF)とも呼ばれます。投資による現金の出入りで、投資には、工場や店舗などの設備投資や有価証券投資、M&A(企業買収)などがあります。

 

投資をすると現金が出ていくので、マイナスになります。投資CFがマイナスということは、投資に現金を使ったということで、投資で失敗したということではありません。不動産や有価証券を売却して収入が多いとプラスになります。

 

なお、一般的に投資という言葉は、人材投資、広告投資、研究開発投資というようにも使いますが、これらは投資CFとは異なります。投資CFは資産への投資です。人件費、広告宣伝費、研究開発費はPLで費用計上され、CFでは営業CFのマイナスになります。

③財務CF

財務活動によるキャッシュ・フローは、略して財務キャッシュ・フロー(財務CF)とも呼ばれます。資金調達や返済などの現金の出入りです。借入や増資で現金を調達すればプラスになります。借入を返済したり、自社株買いをしたり、配当金を支払うとマイナスになります。

 

[図表3]

 

前田 忠志

公認会計士

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    ※ 本連載は、前田 忠志氏の著書『「会社の数字 」がみるみるわかる!決算書のトリセツ』(教育出版)から一部を抜粋し、再構成したものです

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    前田 忠志

    実務教育出版

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