(※写真はイメージです/PIXTA)

お金持ちが事業で失敗した話はニュースで大きく取り上げられます。すると、「お金は怖いもの」というネガティブな印象ばかりが膨らんでしまいます。しかし、お金は悪いものでも怖いものでもありません。心理カウンセラーの山根洋士氏が著書『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』(PHP研究所)で解説します。

【メンタルノイズ】お金は労働の対価という考え

お金は、労働の対価としてのみ受け取るもの、と考えるのは当たり前では?と思っている人も多いでしょう(ちなみに、それしかないと考える「当たり前」というのも、幼いころから刷り込まれたメンタルノイズです)。

 

もし、お金が労働の対価であることがこの世の絶対的な真実とすれば、宝くじや仮想通貨、FX(外国為替保証金取引)といったものは存在しません。

 

れっきとして存在する以上、お金は労働の対価だけではないことを証明します。

 

投資やトレードもそうですよね。労働をしなくてもお金を受け取ることができます。こういうお金の回し方もある、ということを頭に入れておかないと、稼ぐ選択肢が絞られてしまいます。

 

このメンタルノイズはどこから来るかというと、幼いころに、親や祖父母の手伝いをするとお小遣いを貰えた、という習慣からです。

 

それがいつしか、「お金を稼ぐには、誰かの役に立たなければならない」「何かの価値を提供しないとお金を得られない」といった思い込みに変わります。

 

「お金を稼ぐには、喜んでもらわなければいけない」という考えに変わる場合もあります。

 

たしかに、労働や役に立つこと、喜ばれることはお金を手にする手段の一つですが、何も価値を提供していなくてもお金を手にすることができる、という真実も頭に入れておいてください。

オーバーワークになって、働く喜びを見失う

このメンタルノイズが強いと、お金をたくさん稼ごうと思ったら仕事量を増やすことしか考えられないため、ハードワークになりがちです。

 

また、「価値を提供しなければいけない」と価値にこだわりすぎるあまり、オーバーワークにもなりがちです。

 

自分が普通にやることで、相手が価値を感じてくれたらそれでいいわけですが、価値の提供にとらわれると、どんどん価値を上げていかなければいけない、という思考に陥ります。

 

その結果、オーバーワークになった挙げ句、心身の限界に達し、働けなくなってしまう、ということになりかねません。

 

また、人や社会の役に立とう、喜ばれよう、という思いが強すぎると、自分が楽しんだり面白がることをしなくなります。

 

「自分がつらくても苦しくても、周りが喜んでくれればいい」と考えて、どんどん自分が除け者になるのです。するとふと、こんなに自分を犠牲にして何をしているんだ?と疑問を感じる瞬間が訪れます。

 

働けば働くほど楽しくなくなり、感じるのは疲労のみに。そのわりに全然稼げていないとなると、燃え尽き症候群のようになりがちです。

 

山根 洋士

心のクセを直す「メンタルノイズ」カウンセラー(心理カウンセラー)

※本連載は山根洋士氏の著書『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』(PHP研究所)から一部を抜粋し、再編集したものです。

「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法

「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法

山根 洋士

PHP研究所

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