(※写真はイメージです/PIXTA)

私たちは小さいころから社会で生きていく中で周囲から様々な影響を受けています。過去に受けた影響は、大人になった今でも物事の考え方に“心のクセ”として残っているのです。心理カウンセラーの山根洋士氏が著書『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』(PHP研究所)で解説します。

メンタルノイズは考え方=“心のクセ”

私たちは小さいころから、親や学校の先生、マスコミなどから常識やルール、道徳、教えといった形で様々な社会的洗脳を受けています。

 

それは、自分の思考や物事の解釈の仕方に影響し、大人になってからも“心のクセ”として存在するようになります。

 

間違った思い込みや固定観念、勘違い、偏見であるほか、これはこうあるべき、という信条にも含まれることから、私は「メンタルノイズ」と名付けました。

 

詳しくは『「自己肯定感低めの人」のための本』(アスコム)にまとめましたが、メンタルノイズは、主に家庭環境や学校教育、一般常識、メディアなどの外的要因によって出来るもので、知らず知らずのうちに潜在意識の中に蓄積されます。

 

人間の意識には顕在意識と潜在意識の2つがあり、顕在意識は自覚できる意識のことを、潜在意識は自覚できない意識を意味します。大きいのは潜在意識のほうで、意識全体の9割以上を占めると言われます。

 

潜在意識は別名「記憶の宝庫」と言われ、何かを経験したとき、大きく感情が動いた出来事ほど強く記憶され、無自覚のうちに私たちの思考や行動、判断に大きな影響を与えています。

 

その潜在意識に蓄積されたメンタルノイズは、今の自分には不要なノイズですが、過去の自分には必要で、自分を守ったり、平穏無事に過ごすための正義として機能していました。

 

親や学校の先生も、あなたのためを思って「こうしなさい」「こうしたほうがいい」と指導してくれたわけです。

 

例えば、小学校に入学したばかりで、「将来の夢は株で大儲けして、資産100億円になることです」と言ったら、先生は苦笑しながらその子が周囲の子たちから浮かないように、「ほかに、サッカー選手やユーチューバーにはなりたくないの?」などと言うでしょう。

 

子どもは先生の心配を察することができないので、資産100億円の夢を否定された気になり、「人前でお金のことを口に出すべきではないのか」と思います。それがメンタルノイズになり、その後、将来の夢を聞かれたら、ほかの子たちと同じようなことを言うようになるわけです。

 

でも、資産100億円の夢も、大人になって投資のコミュニティに入れば口に出してOKになりますよね。

 

すると、「人前でお金のことを口にするのはよくない」というメンタルノイズは不要になります。

 

このように、メンタルノイズは年齢や時代、社会の常識などの変化によって不要になるのですが、不要になったからといって完全に消えるものではありません。

 

潜在意識の中に残り続け、予期せぬタイミングで発動して害を及ぼすのです。

 

次ページメンタルノイズが発動するサインは「モヤモヤ」

※本連載は山根洋士氏の著書『「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法』(PHP研究所)から一部を抜粋し、再編集したものです。

「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法

「自己肯定感低めの人」が、一生お金に困らない方法

山根 洋士

PHP研究所

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