1.4人で高齢者1人を養う未来…「一億総中流」終幕後の日本社会はどうなるのか?

1.4人で高齢者1人を養う未来…「一億総中流」終幕後の日本社会はどうなるのか?
(※写真はイメージです/PIXTA)

「働き方改革」という言葉も浸透しつつあるなかで、私たちの「働き方」は今後どのように変わっていくのでしょうか。世界史の面白いネタを収集するブログやYouTubeチャンネルを運営し、歴史ライターとして活動する尾登雄平氏が、著書『激動のビジネストレンドを俯瞰する 「働き方改革」の人類史』(イースト・プレス)から、世界各国が歩んできた労働の歴史と、日本における働き方の未来について解説します。

 

働き方の未来はどうなる?

1990年代中頃からはIT化が急速に進み、企業が国際的な競争力を高めるためには巨額の投資が必要となりました。

 

人件費の削減のため、正社員の解雇と非正規社員への置き換えが進んでいきます。そうして非正規社員に対しては「ジョブ型」の働き方を求め、正社員に対しては「メンバーシップ型」の働き方を求めるやり方が現在は主流になっています。そして今後は、正社員に対しても「ジョブ型」を求められることが予測されています。

 

予想される未来について、もう少し詳しく見ていきましょう。まずは国としての状況を確認します。

 

日本は、すでに人口減少・少子高齢化社会に突入しています。2020年12月1日の人口は1億2,571万人で、総人口に占める65歳以上人口の割合は28.8%。65歳以上の人1人の年金を、15歳から64歳(総人口に占める割合は59.3%)の2.1人で負担しています。

 

2050年には人口が1億192万人に減少し、65歳以上人口の割合が37.7%に増え、15歳から64歳(総人口に占める割合は51.8%)の1.4人で1人を養う計算です。医療技術や衛生環境の向上で、平均寿命は年々上昇を続けています。1990年の平均寿命は、男性が75.9歳、女性が81.9歳だったのが、2019年には男性が81.6歳、女性が87.7歳となっています。

 

一方で、2019年の合計特殊出生率(15歳から49歳までの女性が一生の間に生む平均子ども数)は1.36で、低水準を維持しています。

 

人口が減っているのに、平均寿命が延び、高齢者の数は増えていく。現役世代の負担が重すぎて、現在の年金制度は維持できなくなるでしょう。支給額の減少、支給開始年齢の引き上げは必然と言えます。

 

一方で健康寿命(医療・介護に頼らずにいられる寿命)も延びているため、定年退職の年齢も引き上げられていきます。なるべく労働人口を増やすと同時に、年金受給者の数を減らそうというわけです。

 

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