2022年第3四半期、好決算続々…注目すべき「フィリピン・食品メーカー」3選
11月14日週「最新・フィリピン」ニュース
写真:PIXTA
一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏による、最新のフィリピンレポート。今週は、好調な2022年第3四半期決算が続々と発表されていますが、そのなかから、フィリピン人の生活に密着する食品分野の企業業績についてみていきます。
調味料メーカー、DNL…2022年度予想利益79%達成
食品調味料メーカーで、その他化学品も生産するD&N社(DNL)の第3四半期(3Q)の純利益は9.1億ペソで、前年同期比18%増益となりました。2022年9か月間累計の純利益は25億ペソで、前年同期比17%増益となり、過去最高益を達成しました。景気回復と輸出の堅調な伸びが主な要因です。
同社は、2022年度のアナリストのコンセンサス予想利益の79%をすでに達成しており、2022年1年間の当期純利益は、過去最高を記録した2018年を上回る勢いです。一方で、食品メーカーと同様に、コモディティー商品の粗利益率は依然として厳しい状況が続いており、2022年9月期の粗利率は前年同期比340bps減の13%となりました。
しかし、外食や旅行などのフィリピンのホスピタリティセクターの回復が鮮明になってきたと共に、輸出が好調を維持しているため、同社の利益率の高い自社ブランド商品の売上が堅調に伸びると見られています。
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一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング
エグゼクティブディレクター
慶応義塾大学経済学部卒業後、東急電鉄に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。(約15年)
その後は、コンサルティングファーム(アクセンチュア・ユニシス)や投資ファンド(三菱UFJキャピタル)などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施。現在、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産の販売やフィリピンへの事業進出のアドバイスを行っている
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