不動産エージェントが大切にしている3要素
売主に寄り添い最適なゴールを提示するうえで「不動産エージェント」が大切にしている3つの柱があります。
1つ目は倫理性です。不動産エージェントは、顧客の利益を無視した商慣習の蔓延る業界内において、決して倫理観を失いません。片手取引を避けるため他社からの問い合わせを蔑ろにしたり、売主からあずかっている不動産をおとりにして他の不動産を売ったりといった、利己的な思考に基づいた行動を当たり前と思わず、いっさいやらないスタンスを貫きます。
すなわちそれは、顧客である売主に隠し事をせず、正直であり続けることを意味しています。
稼ごうとする精神を否定しているわけではありません。不動産エージェントも当然、取引成立の暁には対価として報酬を受け取る立場です。しかし、不動産エージェントは、自分たちだけが稼ぐことを主体にする風潮を悪とし、人としての倫理観に従った行動を最優先することを重んじています。
2つ目は専門性です。専門性はその名のとおり、不動産エージェントのもっている専門的な知識や技術を指しています。不動産エージェントは単なる、不動産取引の仲介に立てる宅地建物取引士の有資格者ではありません。仲介に関すること以外にも専門領域を広げ、豊富な経験に基づいた知識や技術を発揮して売主をサポートします。
たとえば、建築士の資格をもつエージェント、行政書士の資格をもつエージェント、マンション管理士の資格をもつエージェントなどが存在します。
専門性を常に磨いているのもエージェントの特性です。向上心をもち日々の情報収集に余念がなく、知識や技術を深めることに意識を注いでいます。
自身のもつネットワークを通じて、各専門領域のプロに協力を仰ぐのも、エージェントだからこそなせる技です。司法書士や弁護士、税理士やファイナンシャルプランナーなど、専門的なスキルを有し最新の情報をアップデートし続けている協業パートナーを周りにおいています。こういった強いネットワークをもっているチーム力もエージェントの専門性といえます。
3つ目は個性です。倫理性と専門性は当然のようにもっていることが前提で、さらにおのおのの不動産エージェントが放つ個性によって、売主そしてあずかっている不動産との間に強力な相乗効果が生まれ、最適な解決策が導かれていくと考えています。
これまでの不動産業界においては、依頼者と仲介担当者との相性は置き去りにされていました。ときには「本当にこの担当者で大丈夫だろうか」という疑問や不安の拭えないまま依頼し、その結果想定とは程遠い取引結果を得ることになったり、思わぬトラブルに直面してしまったりすることもあるのが、不動産取引の実状でした。
「この方になら不動産売却を安心して頼める」と思える、何でも相談しやすい家族や友達のような不動産エージェントに出会うことが、取引を大成功に収める秘訣であり、これからの不動産業界のトレンドとなっていきます。
不動産エージェントの側も、依頼者にそう思ってもらえるよう、倫理性と専門性を土台とした個性を持ち味にして、依頼者にとことん添い続けます。依頼者が息苦しさや不便さを感じることなく、充足感に満たされた不動産売買になるよう努めていきます。