相続には十人十色の事情があり、場合によっては家族や親族同士の関係を壊してしまうこともあります。そうした事態を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。相続に必要な知識や相続を円満に進めるコツについて、相続・終活に関する情報を発信するwebサイト『円満相続ラボ』の記事から、一部編集してお届けします。
家の相続放棄は専門家に相談するべき? 家の相続放棄のメリット・デメリットまとめ
実際に居住していなくても、家を所有しているだけで管理費や固定資産税がかかります。相続放棄するメリットはこれらの費用がかからなくなることです。
一方、相続放棄ではプラスの財産も含めてすべての財産を放棄しなくてはいけないのがデメリットです。また、ケースによっては、相続放棄しても管理費用や手間が発生する場合があります。
相続放棄は、家庭裁判所に必要書類を提出することで行えます。手続き自体はそれほど難しくないので、自分でも簡単に申請できると思う人も多いようです。
しかし、相続放棄した原因が詐欺や脅迫によるものの場合、相続人が未成年者で法定代理人の承諾なしに放棄したケースなどでない限り、撤回することができません。また、手続きを誤ると挽回することが難しく、かえって多額の出費を要してしまうことがあります。
弁護士などの専門家に相談すれば、相続放棄の手続きだけでなく、相続財産の把握や債務の調査を依頼することが可能です。
さらに、相続放棄したいけれどその家には住み続けたい場合、その家を買い戻したり、相続の限定承認といった手続きによって対処したりする方法もありますが、手続きが非常に複雑です。
こうした点を踏まえると、相続放棄を検討する際は、まず専門家に相談することを強くおすすめします。
なお、相続放棄を依頼する場合、弁護士では5万円〜10万円、司法書士では3万円〜5万円の費用がかかります。なかでも司法書士に依頼する際の注意点としては、手続きの代理権がないことです。そのため、司法書士に依頼する場合は、弁護士に依頼する場合と比べると、多少手間がかかります。
また、司法書士は代理権に制限があるため、債権者対応を依頼したい場合は、弁護士に依頼することをおすすめします。
株式会社サステナブルスタイル
後藤 光
株式会社サステナブルスタイル
代表取締役
株式会社サステナブルスタイル代表。遺品整理の現場で残された家族の姿をたくさん見てきた経験から、明らかに「円満なご家族」と「不穏な空気のご家族」に分かれることに気がつき「円満な相続」を迎えるために何ができるだろう、と考えたことをきっかけに、2022年8月10日、23篇に及ぶ相続に関する実話を紹介する本「もう会えないとわかっていたなら」を出版。Amazonの日本文学(日記・書簡)カテゴリで1位を獲得。同書籍の抜粋転載記事は、Yahoo!ニュースのライフカテゴリでアクセス数1位を記録。
相続終活のWebメディア「円満相続ラボ」を運営し、相続を円満に終えるために必要なノウハウを発信している。
株式会社サステナブルスタイル
相続終活メディア「円満相続ラボ」
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載相続・終活の疑問を解決!円満相続にたどり着く方法を具体例とともに徹底解説
株式会社サステナブルスタイル
円満相続ラボは「全ての家庭に、相続の『かかりつけ医』を。」をコンセプトに、相続終活の情報発信を通じて、争う相続を減らし円満相続に貢献することを目的としている相続終活のWebメディア。まだまだ相続について詳しくない方が多い中で「円満相続ラボ」を通じて、相続の「こんなはずじゃなかった」を減らしていくために日々情報発信を行なっている。
相続終活に関する情報提供はもちろんのこと、コラムを読んでくださった方が抱えている課題に合った相続の専門家の派遣も行っている。
相続終活メディア「円満相続ラボ」
運営:株式会社サステナブルスタイル
協力:株式会社スタルジー
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載相続・終活の疑問を解決!円満相続にたどり着く方法を具体例とともに徹底解説