社会問題になっている「イノシシの出没」
郊野公園内には、数多くの野生動物が生息している。リスや野鳥をよく見かけるほか、たまにサルや野良牛に出会うこともある。ここ数年は、人の餌やりで人間を恐れなくなったイノシシが市街地まで頻繁に出没することが社会問題となっている。
イノシシに襲われ、けがを負う市民は2016年の4人から21年に22人まで増加した。イノシシ被害の増加を受け、香港政府は21年11月、市街地に出没したイノシシを捕獲し殺処分する新しい措置に乗り出し、今年8月18日時点まで、殺処分されたイノシシは163頭にも上った。
また、違法な餌やりの最高罰則は現在の1万香港ドル(約17万円)から10万香港ドルに、かつ1年の禁固刑を科す法改正も進んでいる。普通の状態のイノシシは人に襲いかかってくることは滅多にないが、物を投げたり、追いかけたり、餌になる食べ物を持っていたりすれば、襲われる可能性がある。
市街地に出没するイノシシは、人を怖がらなくなっているので、かえって危ないが、野外のイノシシは人の気配を感じると、すぐ逃げていくので、人間とうまく共存できている。
グルメ、ショッピング以外、豊かな自然に気軽にアクセスできることも香港の魅力の1つだといえよう。
龔 静傑
東洋証券香港現法亜洲有限公司
中国株アナリスト/香港ストラテジスト
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