もっと早く知りたかった!「忘却曲線」に沿った効率的な記憶法 (※写真はイメージです/PIXTA)

大量に暗記しようと意気込んで多くの時間を割いて暗記しても、時間の経過とともに忘れてしまってガッカリすることはよくあります。効率的な記憶方法はあるのでしょうか。記憶力日本選手権大会6回の最多優勝者の池田義博氏が著書『世界記憶力選手権グランドマスターの驚くほど簡単な記憶法』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

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本当の睡眠学習とは

皆さんはご存知ないかもしれませんが、私が子どもの頃、雑誌の広告などによく載っていた商品に、睡眠学習マシンというのがありました。購入したことはないのでよく覚えてないのですが、たしか寝ている間に音声が流れるようなしくみだった気がします。

 

このマシンの効果の程はさておき、睡眠というのは、学習にとって非常に重要な要素であるのは間違いないところです。なぜなら、寝ている間に学習が行われているからです。もちろん、学習しているのは皆さんではありません。皆さんの脳が学習しているのです。

 

学生時代を思い出していただきたいのですが、次の日の試験に徹夜で臨んだ経験はありませんか。もしあるならば、その試験が終わるまでは何とか勉強した内容を思い出すことができたけれど、試験が終わった瞬間に、勉強した内容が跡形もなく消えてしまったという経験をしませんでしたか? このエピソードは、記憶のためには睡眠という工程が絶対に必要だということを物語っているのです。

 

つまり、脳の記憶のメカニズムが、睡眠の過程を経ないと記憶ができないしくみになっているということです。

 

皆さんが寝ている間も、実は脳の中では、脳の司令塔「海馬」が一生懸命働いているのです。海馬が何をしているかといえば、情報の整理です。

 

昼間、頭の中に入ってきた情報は断片的な形の状態です。皆さんが寝ている間に、その断片的な情報同士を組み合わせて整合性をチェックしているのです。そして、整合性がとれた情報だけが長期の記憶になることが許されるというわけです。

 

もう少しわかりやすく例えると、昼間、頭の中には情報がジグソーパズルのピースのような状態でばらばらに取り込まれます。ジグソーパズルの断片自体では何の絵かよくわからないように、情報の断片も単体では意味のある記憶にはなり得ないのです。

 

そこで海馬は、そのばらばらのピース同士を組み合わせてみて、正しい絵になるかの確認をしているというわけです。そして、ぴったりと合うピースの組み合わせが見つかると、その完成した絵、つまり、その記憶は整合性ありと見なされ、長期の記憶として大脳で保管されることになるのです。

 

このしくみから、記憶が必要な学習に効果的な時間帯を割り出すことができます。

 

つまり、海馬が一番効率的に情報の整理ができるのはいつかという視点から考えると、寝る前の時間が記憶学習にとって非常に効率がいいということになります。この寝る前の1〜2時間は記憶のゴールデンタイムなどともよばれています。

 

昼間、寝る時間よりもだいぶ前に頭に入ってきた情報、ここでいうジグソーパズルのピースは、寝る時間にはもう頭の中でいろいろな場所にばらばらに散らばってしまっています。そういう状態だと、海馬が1つひとつそれらを拾い集めるのは大変な作業になります。ところが、寝る直前に頭に入ってきたパズルのピースは一箇所に固まっているので、海馬は苦労せずにそれらの整理作業に入れるというわけです。

 

この情報の整理作業が行われているのを裏付けるともいわれているのが、寝ている間に見る夢です。一説には、夢とは記憶の再生ともいわれています。皆さんもまったく現実味のない夢やとても風変わりな夢を見たことがあると思います。それもこれも、海馬が情報の組み合わせを試していると考えると辻褄が合います。

 

いずれにしても、人は一晩のうちに膨大な量の夢を見るのですが、それらは海馬が保管している情報や記憶が夢の中で再現されているということかもしれません。そして、海馬がそれらの情報の整合性を確認して、必要なものか必要ないものかを吟味しているということです。

 

ここまで説明してきたことからわかるように、寝ないということは海馬の情報整理の作業が行われないということですので、その過程を経ない情報はすぐに廃棄されてしまうのです。それが、徹夜勉強の内容がすぐに消えてしまう理由です。

 

当然、勉強の目的は長期にわたって学習内容を記憶することにあるわけですから、そのためにも睡眠時間を削って勉強することなどは愚の骨頂といえるのです。せっかく頑張って勉強するならば、できる限り睡眠時間を確保するほうが結局は得だということです。

 

ちなみに、最新の研究では、新しく知識を身に付けたときには、その日に6時間以上眠ることが必要であることがわかっています。情報の整理は海馬に任せて、しっかり寝るに限るというわけです。

 

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    記憶力日本選手権大会最多優勝者(6回)
    世界記憶力グランドマスター

    一般社団法人記憶工学研究所 代表理事/所長、世界記憶力グランドマスター、ライフキネティック日本支部 アンバサダー、アクティブ・ブレイン協会 テクニカルディレクター。
    記憶法との出会いをきっかけに記憶という能力に興味を持つ。独自に研究、トレーニングの末、初出場にもかかわらず2013年の記憶力日本選手権大会にて初優勝。その後、2019年まで出場した6大会にてすべて優勝。また、2013年にロンドンで開催された世界記憶力選手権において日本人初の「世界記憶力グランドマスター」の称号を獲得。現在は記憶能力も含め、多くの人の「脳力」向上に貢献することを自身のミッションとして活動中。テレビ・ラジオの出演および著書多数。
    一般社団法人記憶工学研究所
    https://mei.or.jp/
    池田義博オフィシャルサイト
    https://ikedayoshihiro.com/

    著者紹介

    連載誰にでも簡単にできる「記憶能力アップ」法

    本連載は池田義博氏の著書『世界記憶力選手権グランドマスターの 驚くほど簡単な記憶法』(日本能率協会マネジメントセンター)より一部を抜粋し、再編集したものです。

    世界記憶力選手権グランドマスターの驚くほど簡単な記憶法

    世界記憶力選手権グランドマスターの驚くほど簡単な記憶法

    池田 義博

    日本能率協会マネジメントセンター

    在宅勤務など個人単位で働く機会が増え、従来よりも個人の成果に焦点があてられ、成果物の質を決める「思考力」が要求されています。まずは頭の中の知識・情報の量を増やし、これらを有機的に結び付け、価値のあるアイデアを生…

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