(※画像はイメージです/PIXTA)

国税庁は2022年8月1日、サラリーマンの副業による収入について、10月3日以降、収入300万円以下は原則として「事業所得」と認めず「雑所得」と扱う方針を打ち出しました。もし実現すれば、事業所得のメリット(青色申告に伴う特典、損益通算等)が得られなくなり、実質的な増税になることがあります。そこで、有効な対策として注目されつつあるのが、副業を法人化する「プライベートカンパニー」「マイクロ法人」です。そのメリットについてシミュレーションもまじえながら解説します。

シミュレーション:副業の収入が300万円だった場合

たとえば、45歳、サラリーマンとしての給与収入(総支給額)が1,200万円の人が副業をし、その副業の収入が300万円(雑所得扱い)、所得金額が200万円だったというケースでシミュレーションをしてみましょう

 

なお、所得税の税率の計算は国税庁HPの速算表を使用し、住民税の税率は所得金額の10%とし、1,000円単位を四捨五入して計算します。

副業を法人化せず所得税の申告をする場合

まず、副業を法人化せず、給与所得と合わせて所得税の申告をする場合です。この場合、所得税の課税対象となります。

 

給与所得について給与所得控除195万円が受けられるので給与所得は1,005万円、これに副業による雑所得200万円を加えると1,205万円となります。

 

さらに、基礎控除48万円、社会保険料控除142万円が受けられるので、課税所得は1,015万円ということになります。

 

これにかかる所得税は181万円、住民税は102万円なので、税金の額は総額283万円です。

副業を法人化して所得税と法人税の申告をする場合

次に、副業を法人化して、副業による法人所得について法人税の申告をする場合です。

 

給与所得には所得税がかかります。給与所得は1,005万円、ここから基礎控除48万円、社会保険料控除142万円を差し引くと、課税所得は815万円です。

 

これにかかる所得税は126万円、住民税は82万円なので、税金の額は総額208万円です。

 

これに対し、法人所得の200万円については、課税所得400万円以下については法人実効税率が約21%なので、法人税額は42万円です。

 

したがって、所得税と法人税の合計は253万円となり、税金の額は、副業を法人化しない場合と比べて30万円安くなります。

 

また、上述のように、法人化した場合は個人と比べ必要経費として計上できるオプションが増えるので、税金の額をさらに抑えることができる可能性があります。

 

もちろん、初年度は法人設立のための費用がかかりますので、その点は差し引いて考える必要があります。しかし、副業をある程度長く続けるのであれば、副業を法人化してプライベートカンパニーを作ることは、大きなメリットをもたらしてくれる可能性があります。

 

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