ミスマッチ手術が多すぎる。技術水準は「医師の知名度や経歴等」とは無関係!…医療過誤から身を守る方法【専門医が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

癌治療でも外科でも、救急の現場でも美容分野でも、「医療の名の下の犠牲」が発生する構造が、残念ながら日本の医療にも存在する。これらは何故発生し、どう事前に防げるのか。「美容医療国際職人集団」と言われるJSAS会員であり、高須克弥医師の孫弟子にもあたる医療法人美来会理事長、九野広夫医師に解説いただく。氏は、美容医療の他院修正専門医院を立ち上げ、不幸な医療事故や医療過誤を数多く目にしてきたその道のスペシャリストである。

「〇〇専門」、手術件数に惑わされるな

美容医療の世界ではまだまだ技術発展途上の分野も多く、一方で大学病院や形成外科専門医でさえ失敗や古い技術が横行しています。医師が間違っていても誰も正さず、医療被害者が増加の一途を辿っています。

 

特に美容に限らず外科の世界は元来より技術格差が著しく大きい世界です。それでいて技術の本丸はライバルには教えられず、特許も取得できず、新人医師が充分に技術習得しない内に安易に開業できる背景もあり、この業界は技術カオスが色濃くなる一方と感じています。

 

 

 

上記は、笑顔時のほうれい線と口角の広がり方に左右差があった症例です。4Dデザイン吸引を施しましたが、他院で一度脂肪吸引をされたことがあったため、線維化による癒着やしこりが各所に多発していて多少難易度が高い手術でした。

 

しかし、事前に予見できていたため、それらの癒着やミクロ蜂窩状の線維塊を解除しつつ、余分な取り残し組織を除去し、均一な厚みに仕上げた後、表情筋群の筋膜に(襖を張り替えるかの如く)固定できれば、上記「AFTER」のようなキレイな仕上がりになります。たった一回の手術で、皮下組織の状態を全範囲見極めながらの繊細な吸引技術が問われます。

 

〇顔面脂肪吸引 リスク・問題点・合併症

 

  • 合併症や副作用

局所麻酔の副作用は、アレルギー、麻酔中毒、痛み、腫れ、内出血
線維化による癒着、凸凹、シコリ、ツッパリ感
傷跡は各吸引部位に1~2箇所ずつ直径3~4mm

 

  • ごく稀な合併症

血腫、感染(化膿)、排液貯留、凹凸、タルミ、肥厚性瘢痕、数週間~数ヵ月続く神経鈍麻

 

 

こうしたリスクの伴う、高い技術力が必要となる手術では特に、腕の良い医師に担当してほしいと思うのが通常の心理です。しかし、意外に思われるかもしれませんが、表向きの「〇〇専門」や肩書き、留学歴、手術件数さえも技術レベルや手術マッチング度を正確に計るモノサシにはなりません。

 

以前、私は或る形成外科専門医に約2年もの間、埋没法や脂肪吸引を丁寧に指導しましたが、結局彼は何一つ満足にできず、医療事故を起こしかけても看護師のせいにして反省の色もなく、「もっと患者のお代わりをくれ」と言ったので破門にしたことがありました。生命や無二の身体を医師に託す以上、その医師の専門性や権威そのものの属性と本質を見抜かなければならないのです。

 

2020年12月、私が理事長を務める医療法人「美来会」は東京麻布に「他院修正専門医院CLINIC NINE FIELDS」を開院しました。切開瘢痕、人工物挿入後トラブル、不溶性フィラー注入、健康被害や醜形、不適応ミスマッチ手術、紋切型施術、医原的疾患、副作用だらけのAGA治療、広告やHPとは異なる高額請求等、おびただしい患者様の心の叫びを聞くにつけ、美容医療に携わる医師の多くが、自分のやりたい様にしかやっていない実態が伺えています。

ナルシスト医師等…失敗されないための要注意ポイント5つ

美容医療における失敗とは、①ご希望と術式のミスマッチ、②理想と結果のギャップ、③手術自体のリスクや合併症、④アフターケアが至らないこと、⑤医療過誤や医療事故等に大別されます。具体例や対策などの詳細は各論にて述べて参りますが、ごく初歩的な「鑑別ポイント5つ」を下記にご案内します。

 

1.美容整形や形成外科の世界では、担当医ごとに返答内容(術式や組合せ法、御見積金額等)が悉く異なります(カウンセリングが短時間か別担当者なら論外です)。合併症の種類や程度と、万一の場合はどうフォローしてもらえるのかを事前に説明されていなければ、手術を受けてはならないでしょう。

 

2.仮に話を聞いてくれても御本人様のご希望を巧妙にすり替えるか、頭ごなしに「(この方法でないと)できない」と言われるか、選択肢が限られている場合や決めつけで言うナルシスト医師には要注意です。

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    医療法人美来会 理事長(統括総院長)
    大阪梅田 本院 美容外科デザイナーズ&アーティスツKunoクリニック
    東京麻布 分院 CLINIC NINE FIELDS
     

    1988年4月 創価大学経営学部経営学科入学
    1998年3月 和歌山科県立医科大学医学科卒業
    1998年4月 和歌山科県立医科大学 臨床研修医 救急・放射線科・麻酔科・消化器外科
    1998年7月 「和歌山カレー事件」では救急CCMCに勤務し第一通報者となる
    2000年4月 和歌山科県立医科大学 臨床研究医 癌集学治療部・消化器外科
          上記4年間は、救急当直を含めて年間350日以上勤務
    2002年4月 アサミ美容外科大阪院 採用・勤務 高須克弥医師の孫弟子となる
    2002年10月 アサミ美容外科大阪院 院長就任
    2007年11月 美容外科デザイナーズ&アーティスツKunoクリニック個人院 開業
    2009年1月 VASER HiDef 認定医 取得 日本人医師初代認定医5人の1人
    2009年11月 第97回日本美容外科学会・第7回東方美容外科学会 国際学会演題発表
          「シリコンバッグ抜去&当院オリジナルの再生豊胸術(抜粋)」発表
    2012年4月 VASER 4D Sculpt 認定医 取得
    2012年5月 第100回日本美容外科学会「脂肪幹細胞を用いた生体内再生豊胸術および若返り術(抜粋)」発表
    2013年7月 銀座分院開院 JSAS(日本美容外科学会)にて初代の美容外科専門医 取得
    2014年12月 医療法人 美来会として登記・発足
    2020年12月 美容医療の他院修正専門医院として、クリニックナインフィールズ(CLINIC NINE FIELDS)開院
           現在に至る

    趣味:7歳頃から宇宙物理学をAmateur(独学)で研究。
    2016年「THE GRAND UNIFICATION THEORY OF THE UNIVERSE」と冠した専門書を英文出版。

    医療法人 美来会: https://www.d-biyou.com/

    美容整形他院修正専門チャンネル - YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCKy_YohgR0YskbOwfCqmGwg

    著者紹介

    連載現役医師が解説!様々な「カラダの不調」への対処法

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