(※画像はイメージです/PIXTA)

算数ってどうやって勉強すればいいの?と疑問に持っている親御さんは多いでしょう。しかし、「スピーディー&スロー学習」の6つの流れさえ身につければ、勉強のリズムもでき、成績がぐんと伸びるでしょう。プロ家庭教師集団「名門指導会」代表の西村則康氏が著書『難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)で解説します。

❸塾の翌日、前日の△印を解く

塾の翌日、授業中に△印がついたものを、今度は「塾の先生の話を思い出しながら」解きます。子どもは、すぐにパパッと宿題を終わらせたがるかもしれません。ですが、ここでものをいうのが、前日の夜の「復習タイム」です。

 

△印がついた問題について親御さんに一度説明しているので、自信がついて、「もう1回解いてみよう」という気になりやすいのです。先へ先へと急ぐ気持ちが、自然にスローダウンしていくのも大きなメリットです。

 

「わからないわけではないけど、ちょっと自信がないかも」という問題に、小4の間はとくにしっかりと向き合う時間をとっていく習慣が大切です。「昨日の△印から勉強するといいね」「△印はもう完璧?」などと、親御さんから話題に挙げて、子どもに△印の重要さを伝える声かけが欠かせません。

❹塾の翌日、宿題の問題を解く

そして、❸のあとに、宿題を解きます。一発で正解できることを目指しますが、ここで大切なのは、急いで解くことではありません。

「授業のプリントの書き込み(や授業のノート)にヒントがあるかもね」「塾の先生の話を思い出して」など、「理解しながら解こうね」というメッセージを、さまざまな形で伝えてあげてください。

❺塾の翌々日、△印のできなかった問題を塾で質問

小4の間、宿題は基本的にすべてこなしてください。先にお話ししたように、親御さんのフォローによって宿題を取捨選択していくのは小5から。小4でこなすことが難しいと、そもそもの基礎学力が足りない可能性が考えられます。

 

小4の間は、苦手な単元については、できる限り習ったそのときどきで解消していくようにします。そのために行ってほしいのが、塾の翌々日の△印の再演習です。

 

子どもが授業で△印をつけた問題には、「もうちょっとでわかりそう……」と思いつつ、結局解けない問題もあります。そういう問題は、誰かにもう一度説明してもらって、しっかりと理解する必要があります。小4ならば、塾の質問教室がおすすめです。

 

このとき、塾の授業から丸1日おいた翌々日に行うのが、「スロー学習」のポイントです。

 

翌日だと授業で聞いた正解を覚えていて、再度説明を受けても「なんとなくわかったつもり」になってしまうことがあります。ですが、丸1日おくと子どもも新鮮な気持ちで解説を聞くことができるので、理解が深まるのです。

 

小5、小6では、この塾の質問教室の時間を、個別指導教室や家庭教師に依頼することになるケースも増えてきます。

❻❺の2日後、△印をテストのつもりで再演習

1週間の算数の勉強の仕上げは、「△印をテストのつもりで再演習」する「スピーディー学習」です。

 

塾から帰宅したあとの復習から、翌日以降の学習の中で、問題文をじっくり読む、計算式や図に書き込みが必要なものはしっかり書くという「スロー学習」に取り組めていれば、再演習でも焦ることなく日頃と同じパフォーマンスができます。

 

この「スピーディー学習」で、子どもは「スロー学習」の大切さを実感していけるのです。

 

西村 則康

プロ家庭教師集団「名門指導会」代表

 

 

※本連載は、西村則康氏の著書『 難関校合格のすごい勉強習慣』(日本能率協会マネジメントセンター)から一部を抜粋し、再編集したものです。

西村式中学受験小4~小6で差をつける 難関校合格のすごい勉強習慣 受かる子・受からない子の違いは「スピーディー&スロー」学習法

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西村 則康

日本能率協会マネジメントセンター

難関校が求める「難問に向き合ったときでも試行錯誤できる子」「自分の頭で考えられる子」を育てる。スピーディー学習、基本的な処理能力を身につけるトレーニング、スロー学習、「いつもどおり」の安定した行動をとらせるため…

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