子どもの1番近くにいる存在だからこそ
「スピード&スロー学習」の1週間計画表をつくるときも、また、計画を実践していく際にも、お子さんの大きな支えになるのが親御さんのフォローです。
私は次の2つが大事だと考えています。
フォロー①:宿題を取捨選択し、量を減らす
フォロー②:子どもが「何をすればいいか」をイメージできるように声かけをする
中学受験の学習がうまく進むかどうかは、親御さんのこの2つのフォローにかかっているといっても過言ではありません。
宿題を減らすには、コツがある
受験生の多くが「アタフタさん」になってしまう原因の1つが、塾の宿題の多さです。
大多数の受験生とその親御さんが、「宿題は全部やらなければいけない」と考え、膨大な時間を費やしています。とくに、小5の2学期以降はレベルが高まり量が増えます。この頃から、宿題を全部こなそうとして成績を下げる子どもが増えてきます。
塾でも「全部やるように」と言われるので、子どもがやり切ろうとするのは当たり前なのですが、だからこそ、親御さんから「ここは飛ばしてもいいんじゃない?」といったひと言があると、子どもは罪悪感を持たずに量を減らすことができます。
そのために、ぜひお子さんに教えてあげてほしいのが、塾の授業で1問の解説が終わった直後に、すべての問題に次のような基準で「○」「△」「×」の印をつけて分類する「○△×式」です。
○=「絶対、大丈夫!」(同じような問題が出ても、次も必ず解ける自信があるもの)
△=「たぶん大丈夫、ちょっと心配」(そこまでは自信が持てないもの)
×=「ムリ!」(さっぱり理解できなかったもの)
このように子ども自身に印をつけさせ、△印を中心に学習を進めるのです。
親御さんからよく相談を受けるのが、宿題に関することです。「宿題が多くて終わらない」「寝る時間がどうしても遅くなる」。だからもっと速く宿題を終えられる方法はないか……。
とくに小さい頃から公文や早期教育などで、たくさんの課題を正確にこなす学習が中心であった場合、「スピーディー」にすべて終えることを最優先しがちです。