「インフレ圧力」×「世界経済先行き不透明感」…フィリピン経済にも暗雲か?

8月15日週「最新・フィリピン」ニュース

「インフレ圧力」×「世界経済先行き不透明感」…フィリピン経済にも暗雲か?
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏による、最新のフィリピンレポート。今週は、景気回復感に急ブレーキといわれるフィリピン経済の現状を中心にみていきます。

今週の注目企業「RRHI」…国を代表する小売り

 

フィリピンを代表する小売コングロマリットのロビンソン・リテール・ホールディングス(RRHI)が、上記に書いたようなインフレが加速し、消費へのプレッシャーがかかる中でも、コロナ後のリベンジ消費の勢いの方が強く、好調な業績を示しました。

 

RRHIの2022年第2四半期の売上高は前年同期比20%増の430億ペソ、22年上半期の売上高は前年同期比15%増の820億ペソとなりました。RRHIの第2四半期の純利益は、114百万ペソとなり、前年同期の25百万ペソから大幅増益となりました。


持分法連結子会社のRobinsonsBankの持分取り込み利益も、前年同期の81百万ペソから114百万ペソに増加。RRHIの上半期の純利益は、2021年上半期の17億ペソを64.0%上回る27億ペソとなりました。この大幅回復は強い潜在的な需要・リベンジ消費によるもので、リモートワークからオンサイトへのシフト、リモート学習から教室への回帰、そしてショッピングモールの来場者数の増加が要因です。

 

また、インフレが進行する中でも適切な値上げや、利益率の高いプロダクトミックスを構築することで、マージンも改善させています。

 

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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