(※写真はイメージです/PIXTA)

アップル株、アマゾン株、テスラ株などのすさまじい成長ぶりを目の当たりにして、「もしあのとき買っていたら…」としょんぼりしてしまう投資家は多いと思いますが、本当のところ、大化けする株を買うこと自体は、さほど難しくありません。実は、買ったその先が問題なのです。大化け株で大儲けするスキームを、経済評論家の塚崎公義氏が解説します。

宝くじ感覚で投機をするなら「半分売って塩漬け」に

しかし、小遣いの範囲でバクチを楽しみたいと考えて投資をしているなら、別の考え方も可能です。宝くじを買うような感覚で、一か八かを狙う、という戦略です。

 

そうであれば、3倍で売るならともかく、3割上がったら売るのは面白くありませんね。しかし、どうせ宝くじのつもりで小遣いを投入するなら、100倍、1000倍を目指しましょう。

 

株価が上がると売りたくなるのは、「せっかく儲かっているのに、持ち続けて暴落したら嫌だ」という意識が働くからでしょう。そうであれば、「株価が2倍になったら半分売って投資額を回収し、株券の残りの半分はタイムカプセルに入れて30年間売れないようにする」という戦略はいかがでしょうか。

 

投資元本が回収済みであれば、株価が暴落しても損はしないわけで、ハラハラせずに持っていることが可能でしょう。それなら「30年間売らない」と決めて、30年後に100倍になっていることを夢見ながら暮らすというのも楽しいかもしれませんよ。

 

2倍になったら半分売るという代わりに、3倍になったら3分の2を売る、という選択肢も要検討でしょう。投資元本を回収した残りで、別の銘柄の新興ハイテク株を買うのです。100倍になるかもしれない株を2銘柄タイムカプセルに入れておけば、夢は2倍ですね(笑)。

売りたい衝動を抑えるために「他人の圧力」を利用する

30年間売らないと決めてタイムカプセルに入れたとしても、10倍になったら売りたくなり、手放してしまうかもしれません。売らないと決めたからといって、人間の意志の力を過信するのは危険です。

 

筆者は、人間の意志が弱いことを認めたうえで、それを克服する手段を考えることを推奨します。一例としては、恥ずかしいという自分の感情を利用するのです。たとえば、友人知人に「新興ハイテク株を買った。30年後に100倍になっていたら御馳走するよ」と宣言するのです。

 

そうすれば、株価が10倍になった際には周囲が面白がって「まだ持ってるよね。御馳走してもらうのを楽しみにしてるから」などと冷やかしてくれるでしょう。そんなときに「売ってしまった」などとはいえませんよね。

 

余談ですが、この手法は様々な目的で使えます。「毎月1万円ずつ積み立て投資をします」と宣言してしまえば、「貯まってる?」と聞いてくる人がいるはずです。そんなとき「先月は飲み会が多かったので買ってない」などとは恥ずかしくていえませんよね。

 

貯蓄以外にも、ダイエットを宣言して毎日の体重をネットで公開する、といったことも有効かもしれません。これも、増えた数字を載せるわけにいかない、という自分へのプレッシャーになるでしょう。

 

もっとも、新興ハイテク株を持っている話は、ネットに公開するのではなく、仲間だけに話しましょう。本当に株価が100倍になって大金持ちになったときに強盗が寄ってくるリスクがありますから(笑)。

 

本稿は以上ですが、投資は自己責任でお願いします。なお、本稿はわかりやすさを重視しているため、細部が厳密でない場合があり得ます。

 

 

筆者への取材、講演、原稿等のご相談は「幻冬舎ゴールドオンライン事務局」までお願いします。「幻冬舎ゴールドオンライン」トップページの下にある「お問い合わせ」からご連絡ください。

 

 

塚崎 公義
経済評論家

 

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