人生100年時代…不健康ギャップを短縮するには?
平均寿命が延びています。日本人の平均寿命はほぼ世界一です。人生100年として人生設計が求められる時代になりました。ただし、大半の方は最後の約10年間は自立が困難で介護をうけながら生活しています。できるだけ他人に世話にならないで命を全うしたいと願うのは自然なことです。
自立した生活を営むことができる状態を健康寿命といいます。平均寿命と健康寿命との間には時間差、いわゆる「不健康ギャップ」があります。健康寿命を延伸することが大事です。では、どうしたらよいでしょうか。
ピンピンコロリ運動はまさにその典型といえるでしょう。運動して良好な健康状態を維持しようという取り組みです。減塩食、歩け歩け、生き甲斐を求めて仕事を続けることが有効とされています。最近ではこうした取り組みで徐々に健康寿命が延びています。
さらに健康寿命を延伸するためには骨を丈夫に保つことが重要です。なぜなら、大腿骨近位部骨折や脊椎圧迫骨折をきっかけに寝たきり、要介護になってしまう人が増えているからです。あなたの骨は大丈夫ですか?
健康寿命を脅かす骨粗鬆症…要介護の原因は「ロコモ」
要介護者数が年々増加しています。要介護になった原因は、骨折・転倒・関節疾患を合わせたロコモ23%、認知症19%、脳卒中15%、高齢による衰弱14%、メタボによる心疾患14%、その他となっています。
男女別に見てみると、男性の第一位は脳卒中で23%を占めています。それに対し、女性の第一位は骨折転倒・関節疾患のロコモで28%と高率です。
その理由は女性の場合は閉経後に骨密度が急激に低下して骨粗鬆症になる方が増えるからです。若いときから骨粗鬆症を意識して予防し、更年期以降はさらなる骨粗鬆症の悪化を防ぎ、足腰を鍛えて転倒予防しながら骨折しないようにしましょう。
(※数字は平成30年版高齢者白書より小数点以下四捨五入)