脱税、横領…自社で「不祥事」が発生したときのベストな対処法【弁護士が解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

不祥事が発生した場合、その企業の信頼が著しく損なわれ、経営に大きなダメージを与えてしまいます。もし自分の会社で起こってしまった場合、どうすればよいのでしょうか。今回は、企業法務に詳しいAuthense法律事務所の西尾公伸弁護士が、企業による刑事事件のうち4つの具体例を挙げながら、適切な対処法について解説します。

企業に関する刑事事件…代表的な5ケース

企業に関係する刑事事件にはどのようなものがあるのでしょうか。はじめに、代表的なケースを5つ紹介します。

 

1.社員による横領・着服

社員による横領や着服は、企業が被害者となる可能性がある刑事事件の1つです。

 

企業から直接金品などを着服するケースのほか、顧客などが信頼して社員に預けたお金や物品を着服する悪質なケースも存在します。場合によっては、企業全体の信頼を揺るがす事態ともなりかねません。

 

着服の金額が非常に多額になる場合や、着服の期間が非常に長期にわたる場合もあり、企業は被害を防ぐ仕組みづくりが必要です。

 

2.機密情報の持ち出し

社員による機密情報の持ち出しは、企業が巻き込まれやすい事件の1つです。

 

情報を売却して金銭などの対価を得ることを目的とするケースのほか、転職先へ持ち出すなどのケースが考えられます。

 

3.なりすましメールなどによる詐欺被害

迷惑メールは日々巧妙化しています。最近では、実在する取引先などになりすましてメッセージを送付するような悪質なケースも登場しています。

 

取引先や、日頃から利用しているサービスを称する相手方からメールで請求書が送付された場合、特に不審な点が見当たらなければ支払ってしまう場合もあるでしょう。こうした詐欺被害はあとを絶ちません。

 

被害に遭わないためには、セキュリティを強固に保つことや定期的に従業員へ注意喚起の研修すること、振込みの際のルールを統一することなどの対策が不可欠です。

 

4.模造品の流通

自社商品と非常に似通った模造品を他社が流通させるなど、知的財産関係や、不正競争防止法に絡んだ事件も企業が関わる可能性のある刑事事件の1つです。

 

また、相手企業から知的財産権侵害をしたとして訴えられてしまうケースもあるでしょう。

 

5.脱税

日本国内に本店等を有する企業は、法人税法に基づき、原則、法人税を納める義務があります。

 

法人税法には、法人税を算出するためのルール等が定められており、このルールに違反し、使っていない経費を計上したり、売上があったにもかかわらず、売上として計上しなかったり等の違法な方法で、納める税金を減らすことは脱税とされ、追徴課税等の行政処分だけでなく、刑事罰も課されることがあります。

 

企業のトップ等が脱税で逮捕される場合などは、金額も巨額であり、報道されることも多く、当該企業に対するイメージの悪化は避けられない事件といえるでしょう。

 

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Authense法律事務所 弁護士

第二東京弁護士会所属。中央大学法学部法律学科卒業、大阪市立大学法科大学院修了。
ベンチャーファイナンスを中心とした企業法務に注力し、当時まだ一般的な手法ではなかった種類株式による大型資金調達に関与。新たなプラットフォーム型ビジネスの立ち上げ段階からの参画や、資金決済法関連のスキーム構築の実績も有する。ベンチャー企業の成長に必要なフローを網羅し、サービスローンチから資金調達、上場までの流れをトータルにサポートする。
顧問弁護士として企業を守るのみならず、IT/ICTといったベンチャービジネスの分野における新たな価値の創造を目指すパートナーとして、そして事業の成長を共に推進するプレイヤーとして、現場目線の戦略的な法務サービスを提供している。

Authense法律事務所(https://www.authense.jp/)
Authense企業法務(https://www.authense.jp/komon/)

著者紹介

連載Authense法律事務所の西尾公伸弁護士が解説!サステナビリティ経営に欠かせない企業法務のポイント

本記事はAuthense企業法務のブログ・コラムを転載したものです。

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