(※写真はイメージです/PIXTA)

いくら真面目に働いて貯金にいそしんでも、老後資金の不足は心配は尽きません。不安な気持ちを和らげ、将来の資産形成を実現するために、私的年金や長期投資へトライしてみましょう。プロが平易に解説します。※本記事は『マンガと図解でよくわかる 老後のお金 本当に必要な金額の答えと今からできる対策』(インプレス)から抜粋・再編集したものです。

投資で資産を増やす!「一括買い」しなければ怖くない

◆初心者が始めやすい方法もある

超低金利時代の現在、預貯金だけでは、なかなかお金は増えません。そこで考えたいのが「投資」という選択肢。例えば、毎月2万円を大手銀行で定期預金にした場合と、利回り4.3%で積立投資をした場合を比較すると、10年後には約59万円もの差がついてしまいます。資産を増やすという点でいえば、投資の力は非常に大きいことがわかるでしょう。

 

先進国の中でも日本人は「元本割れ」にこだわる人が多いのが実情です。金融庁のデータによると、日本では家計が保有する金融資産のうち現金・預金が5割以上を占めており、株式や投資信託は2割弱です。一方、英国や米国は株式・投資信託を保有する割合は日本よりも高く、特に米国の場合、日本とは逆に株式・投資信託で保有する割合が約5割となっています。

 

このような特徴は、家計の金融資産の推移にも表れています。1995年(米国は1997年)を起算とした20年で、株式・投資信託の保有率の高い米国の家計金融資産額の伸びは3.32倍なのに対し、日本は1.54倍にとどまっています。

 

投資といってもやり方は様々です。一括で1つの銘柄を購入するのは、値下がりした時の損が大きくなり、おすすめできません。リスクを下げるには、図表2のような「積立投資」が有効です。毎月同じ投資商品を同じ金額で購入する方法で、長く続けるほどその効果は高くなります。投資に迷っているなら、まずは積立投資からチャレンジしてみましょう。

 

[図表2]

 

 

※ 16年12月末の為替レートにて換算(1ドル=116.9円、1ポンド=144.2円)。 出典:FRB、BOE、日本銀行より金融庁作成
[図表3] ※ 16年12月末の為替レートにて換算(1ドル=116.9円、1ポンド=144.2円)。
出典:FRB、BOE、日本銀行より金融庁作成

 

 

酒井 富士子
経済ジャーナリスト
株式会社回遊舎 代表取締役

 

 

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