クレディ・スイスが「フィリピン株式は買い」と評価を変えた理由

7月4日週「最新・フィリピン」ニュース

クレディ・スイスが「フィリピン株式は買い」と評価を変えた理由
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏による、最新のフィリピンレポート。今回は、ユニバーサル・バンクのひとつ、クレディ・スイスがフィリピン株式の評価をあげた理由と、フィリピン・大手ゼネコンの動向に注目していきます。

フィリピン株式「中立」から「買い」へ変更

【12/7(土)開催】
従来の分散投資で資産を守れるのか?新時代の富裕層が実践する
金融大国「シンガポール」や「フィリピン永住権」を活用した新・資産防衛法

 

グローバルな投資銀行の「クレディ・スイス(CS)」は、他の投資銀行の慎重な見方とは反対に、フィリピンは政治的リスクとインフレの懸念を回避できるとして、利益成長と安価な株価評価のために、フィリピンの株式を中立(neutral)から買い(overweight)に変更しました。

 

次期大統領のフェルディナンド・マルコス・ジュニアが、財務大臣などの経済閣僚に経験豊富なテクノクラットを任命したことにより、政治的リスクが問題になる可能性は低いという見方を示しています。

 

大企業の中で「CS」が推奨しているのが、「Ayala Corp.(AC)」、「Bank of the Philippine Islands(BPI)」、「Jollibee Foods Corp.」で、中堅企業では、「AllHome Corp.」と「Aboitiz Power」を推奨しています。また、銀行セクターでは、「BPI」以外にも、「BDO」を推奨しています。

 

全体としてのフィリピンに対する楽観的な見方は、「CS」の東南アジアに対する楽観的な見通しとも一致しています。

 

東南アジア以外では、「CS」は中国に対してもOverweightの評価をする一方、世界経済減速に敏感に反応する韓国に対してはunderweightの評価をしました。

 

フィリピンに関して、国内総生産(GDP)が東南アジア地域で最大規模の1つであり、輸出エクスポージャーが最も低いことを強みとして言及しています。また、大規模なビジネスプロセスアウトソーシングセクターと海外送金の回復力にも言及しています。

 

一方、フィリピンの消費者物価の上昇に対しては慎重な姿勢を示しています。ハイパーインフレは、フィリピン経済のアキレス腱になりうる訳ですが、インフレがそれほど悪化しないのではとの見解を示しました。

 

世界経済の成長鈍化は、インフレ圧力を緩和するはずであると共に、フィリピンのインフレは新興市場のアジアの同業他社よりも悪化していないことを指摘しています。

 

2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>

 

注目のセミナー情報

​​【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』

 

【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!

次ページフィリピン株式市場…課題解決への一歩

※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録