あらゆる慢性疾患の元・リーキーガット症候群…発症・悪化させる「身近な要因」とは?【医師が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

現代社会で多くを占める慢性疾患の発症要因には、腸内環境や「リーキーガット症候群」の有無が大きく関わっていると分かってきました。リーキーガット症候群を中心に、これらを発症・悪化させる要因について見ていきましょう。※本稿は、小西統合医療内科院長・小西康弘医師並びに株式会社イームス代表取締役社長・藤井祐介氏との共同執筆によるものです。

あらゆる慢性疾患の発症に関わる「リーキーガット」

腸内環境が乱れ、腸管ディスバイオーシスと言われる状態になると、腸管粘膜のバリア機能が低下してきます。さらに、小腸の粘膜が損傷を受けることで「リーキーガット症候群」(以下リーキーガット)という状態を起こします。

 

リーキーガットを起こすと、身体の中にさまざまな炎症性物質が流入するようになります。さらには腸管免疫のバランスが崩れるために、本来であれば、私たちの身体の栄養になるはずの食物の成分に対してアレルギー反応をきたすようにもなり、さまざまな体調不良や慢性疾患の原因になります。

 

現代社会で多くを占める慢性疾患の発症要因として、腸管ディスバイオーシスやリーキーガットの有無が大きく関係していることが分かってきました。最近では、慢性疾患で腸内環境やリーキーガットの有無が関係していない疾患はほとんどないとさえ考えられています。

 

今回は、この腸管ディスバイオーシスやリーキーガットを起こす要因について見ていきましょう。

腸管粘膜を損傷し、リーキーガットを引き起こす因子

①未消化なタンパク質

通常タンパク質は小腸でペプチド、アミノ酸という小さな粒に消化されます。消化機能が低下すると、アミノ酸にまで分解されない未消化のタンパク質がたくさん小腸に流れ込みます。タンパク質はアミノ酸まで分解されるとアレルギー反応を起こすことがないのですが、アミノ酸にまで分解されないタンパク質やペプチドが粘膜固有層にあるリンパ組織を刺激すると、アレルギー反応を起こします。これが遅延型フードアレルギーと言われるものです。

 

腸管上皮でこのようなアレルギー反応が起こると、腸管粘膜に炎症が起こり、腸管上皮細胞が障害されることがあります。その代表的なものが小麦アレルギーです。小麦は、他の食物性のタンパク質と比較しても消化されにくく、未消化な状態で腸管上皮を刺激しやすいことが分かっています。その結果、小麦による体調不良が起こりやすいのです。これを「グルテン小麦関連障害」という名前で呼ぶことがあります。

 

消化機能が低下する要因としては、慢性的なストレスやよく噛まずに食べること、不規則な食事などの食習慣があります。

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    医療法人全人会 小西統合医療内科 院長 総合内科専門医
    医学博士

    京都大学医学部卒業。天理よろづ相談所病院・京都大学消化器内科などで内科全般を研修し、消化器内科を専門とする。内科医として約20年病院勤務。現在は、小西統合医療内科院長として、機能性医学を柱とした統合医療の立場から診療に携わっている。

    【小西統合医療内科HP:https://www.konishi-clinic.com/

    機能性医学に関する情報をFBなどで発信しています。
    下のリンク集をご参照ください。
    https://lit.link/doctorKonishi

    著者紹介

    株式会社イームス 代表取締役社長
    メタジェニックス株式会社 取締役
    株式会社MSS 製品開発最高責任者 

    欧米で生化学と栄養学を学び、製品の研究開発並びに医療コンサルティング会社を立ち上げる。

    2009年に機能性医学をいち早く日本に紹介し、現在は日本の医療従事者へのソリューション提供や講演活動に従事している。

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