社長の自宅を「社宅」にすると節税になるワケ【弁護士が解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

ある一定の所得を超えた場合、多くの人が頭を悩ませる「税金対策」。会社を経営している場合、法人で物件を借り上げ、「社宅」とすることで節税している企業も少なくありません。さらに、「社長や役員の自宅を社宅とすることで節税になる」と、企業法務に詳しいAuthense法律事務所の西尾公伸弁護士はいいます。詳しくみていきましょう。

社長や役員の自宅を「社宅」にするメリット

社長や役員の自宅は、社宅とすることが可能です。具体的には、次の2つのパターンが考えられます。

 

1.会社所有の物件を社長や役員の自宅として賃貸する
2.会社が第三者から借りた物件を社長や役員の自宅として転貸(又貸し)する

 

では、社長や役員の自宅を社宅とすることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?

 

社宅の費用を損金として計上できる

社長や役員の自宅を社宅とすることの最大のメリットは、社宅の費用を会社の損金として計上できる点にあります。損金とすることができる費用は、それぞれ次のとおりです。

 

■会社が借りている住宅を転貸する場合

会社が第三者から借りている物件を社長や役員の自宅とする場合には、会社が第三者へ支払う家賃相当額を損金として計上できます。

 

■会社名義の住宅を賃貸する場合

会社が取得した物件を社長や役員の自宅とする場合には、その物件の取得や管理にかかる費用を損金として計上することが可能です。

 

具体的には、次の費用がこれに該当します。

 

借入金の利息:物件をローンで購入した場合、そのローンの支払いのうち、利息相当の部分です。なお、ローン返済の元本部分は損金に計上することができません。
不動産取得税:物件の取得の際にかかる税金です。
登記費用:会社がその不動産を取得する際にかかった、司法書士報酬や登録免許税などの費用です。
修繕費用:その不動産の修繕にかかった費用です。
固定資産税都市計画税:不動産を保有している限り毎年課税される税金です。

 

社宅と引き換えに役員報酬を下げれば社会保険料が削減できる

社長や役員の自宅を社宅としても、のちほど解説する賃料は、その家に住む社長や役員が会社に対して支払わなければなりません。

 

しかし、社宅ではない形で社長や役員が自宅を確保する場合と比較して、社長や役員が支払うべき住居関連費用や安く抑えられることが多いでしょう。

 

その差額分の役員報酬を下げることで、社長や役員分の社会保険料を削減することができます。社会保険料は、原則として給与や報酬の額に応じて増減するためです。

 

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Authense法律事務所 弁護士

第二東京弁護士会所属。中央大学法学部法律学科卒業、大阪市立大学法科大学院修了。
ベンチャーファイナンスを中心とした企業法務に注力し、当時まだ一般的な手法ではなかった種類株式による大型資金調達に関与。新たなプラットフォーム型ビジネスの立ち上げ段階からの参画や、資金決済法関連のスキーム構築の実績も有する。ベンチャー企業の成長に必要なフローを網羅し、サービスローンチから資金調達、上場までの流れをトータルにサポートする。
顧問弁護士として企業を守るのみならず、IT/ICTといったベンチャービジネスの分野における新たな価値の創造を目指すパートナーとして、そして事業の成長を共に推進するプレイヤーとして、現場目線の戦略的な法務サービスを提供している。

Authense法律事務所(https://www.authense.jp/)
Authense企業法務(https://www.authense.jp/komon/)

著者紹介

連載Authense法律事務所の西尾公伸弁護士が解説!サステナビリティ経営に欠かせない企業法務のポイント

本記事はAuthense企業法務のブログ・コラムを転載したものです。

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