(※写真はイメージです/PIXTA)

2020年の「家計調査」で高齢夫婦無職世帯のデータによると生活費が不足するどころか、1110円余るという結果になりました。「老後2000万円問題」は、解消しました。高齢者が、コロナ禍を機に、お金を使わずに貯め込むようになったからです。経済ジャーナリストの荻原博子氏が著書『知らないとヤバい老後のお金戦略50』(祥伝社)で解説します。

老後に向けてやるべき3大節約ポイント

新型コロナで、おウチ時間が増え、そのぶん丁寧に暮らす人が増えています。

 

外食をやめて、ちょっと美味いしいものを家でつくって食べる。外で飲んでいたのを
家飲みにする。こうしたことが、節約にもつながっています。

 

さらに、これから、老後に向けてやっておきたい3つの節約があります。

 

① 通信費を下げる
② 固定費を見直す
③ 夫婦仲を改善する

 

まず、「通信費を下げる」から見ていきましょう。

 

■通信費は、まだまだ下げられる

 

豊かな老後を送ろうと思ったら、これからはパソコンやスマホは欠かせません。ネット情報を駆使すれば、割安に生活できる時代になっているからです。

 

ただ、パソコンやスマホを駆使するために必要な通信費については、まだまだ高額になっているご家庭が多いようです。

 

総務省「家計調査」(2020年)を基に計算した、夫婦2人暮らしのご家庭の通信費は、平均9140円。スマホ料金とネット料金が大半ですが、スマホは格安のものがどんどん出ていますし、高齢者の場合には月に1人1000円を切るプランも出てきています。

 

通信技術の進展で、この手の料金は、今後、ますます下がっていくことが予想されるので、マメに見直しをして、節約に役立てましょう。

 

■固定費は、1回見直せば、ずっと効果がある

 

毎月支払っている電気やガス、水道、新聞などの定期購読料、スマホアプリ代、スポーツクラブの料金などは、そのままというご家庭も多いです。けれど、必要がなくなったり、意外と使っていないというものは、マメに見直しましょう。

 

また、削れないと思っている固定費でも、意外と簡単に見直せるものもあります。たとえば、電気代。

 

家族が多かった時は60アンペアでも、家族が少なくなって夫婦2人なら、40アンペアで充分にやっていけるでしょう。

 

これだけで基本料金が500円ほど下がるだけでなく、使いすぎるとブレーカーが落ちて、電気の使い方にも気をつけるようになるので、電気の使用量そのものも下がり、節約になるはずです。

 

こうしたものを、年に1回くらい見直すだけでも、家計はスリムになるはずです。

 

■節約には夫婦仲が大事

 

「節約に、なぜ夫婦仲?」と思う方もおられるかもしれません。

 

すでに伴侶が他界したり、離婚したり、まだ独身という方もいらっしゃるので、こうした方は、自分の老後は自分で考えていくしかありません。

 

ただ、夫婦なら、2人で過ごす老後ですから、2人で考えていくべきでしょう。

 

それは、お金についても同じです。2人の意思疎通がないと、夫は充分な資金があると思っていたのに、妻がいつの間にかお金を浪費してしまって、豊かな老後が送れなくなってしまったということが起きるケースが出てくるからです。

 

そのためには「資産の棚卸し」のような作業をまず2人で行なって、現状認識を共有する。現状認識を共有したら、共通の目標を持つこと。こうしたことを通して、2人で生きていくのだと自覚すれば、絆も強くなり、2人で協力して節約しながら楽しい生活をしていくことができるようになるでしょう。

 

荻原 博子
経済ジャーナリスト

 

 

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本連載は荻原博子氏の著書『知らないとヤバい老後のお金戦略50』(祥伝社)より一部を抜粋し、再編集したものです。

知らないとヤバい老後のお金戦略50

知らないとヤバい老後のお金戦略50

荻原 博子

祥伝社

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