減価償却には2通りの計算方法がある
一見、難しイメージのある「減価償却」ですが、実はさらに面倒くさいハードルが待ちかまえています。減価償却の計算方法は2種類あり、企業が独自の判断で選択できることになっているのです。
企業だけでなく、青色申告や白色申告の人も減価償却は求められます。日本で税務申告をしなければならない人は、好むと好まざるにかかわらず、減価償却を理解する必要があるのです。
減価償却には次の2通りの計算方法があります。それが「定額法」と「定率法」で、それぞれメリット、デメリットがあります。
耐用年数で均等割りする「定額法」
定額法というのは、購入金額を単に耐用年数で均等に割り、毎年同額を経費にするというものです。購入したモノの価値が均等に目減りしている、という考え方で、計算方法は以下の計算式で算出することができます。
毎年の経費になる金額 = 取得価額×定額法の償却率 (取得価額÷耐用年数)
取得価額は商品の代金だけではなく、運搬費や据え付け工事費などがかかった場合は、こうしたものも「込み」の金額です。
40万円のパソコンならば耐用年数4年ですから、ぴったり割り切れるので毎年10万円、つまり25%=「0.250」となります。これが定額法の償却率といわれるものです。ピッタリ割り切れない場合もあるのですが、償却率表というものがあり、これを見れば、すぐにわかるようになっています。耐用年数別に償却率が決まっているのです。
次回は、減価償却の「定率法」についてご紹介します。