ホテルコンドミニアムへ投資するとどうなる?
ホテルコンドミニアムとは、簡単に言えば分譲ホテルです。大きなホテルの一室の所有権を購入者が得ることになります。日本でもタワーマンションの一室から区分収入を得ることができますが、それのホテルバージョンにあたると考えればよいでしょう。
そのような分譲ホテルの所有権を買うと、オーナーとしてホテルの一室を所有することになります。
もちろん、自分の部屋になるので使おうと思えばオーナー自身も使うことができます。ただ、常にその部屋に住み続けるわけではないので、オーナーの不在時にはホテルとして稼働させます。その時にリッツカールトンやトランプタワーといったビッグブランドがホテルの運営会社として委託されるのです。
もちろん、ホテルとして稼働させた場合は宿泊費として売り上げが出ます。その中からオペレーションなどの費用を差し引いたお金が、配当としてオーナーに戻されることになります。配当が発生するので、購入価格と配当金を比較することで収支やCap Rate(利回り)が算出されます。
ホテルコンドミニアムの人気が高い理由の一つは、あけすけに言えばかっこいいからです。
例えば、「俺、ハワイのリッツカールトンを持ってるんだよね~」と言えば「すごいですね社長!」……、という流れになるのは想像に難くありません。
投資というよりむしろ”羨望“を求めている側面もあります。そのため、「ある会社経営者がリッツカールトンを買ったから自分も」といった理由で買う方もかなり見受けられます。
「ホテルコンドミニアムへの投資は儲かるのか?」
とはいえ、ホテルコンドミニアムという不動産に投資をするわけなので、最終的に「ホテルコンドミニアムへの投資は儲かるのか?」という点が気になるポイントになります。
そこで居住用の不動産とホテルコンドミニアムの収支を比較していきましょう。
居住用不動産(以下、居住用)はシアトルの1棟アパート、ホテルコンドミニアムはハワイにある某ビッグブランドで、それぞれ物件価格は200万ドルのもののデータを参照します。すると、居住用とホテルコンドミニアムでは明らかに違うポイントが5つあります。
①稼働率
②宿泊単価(賃料の単価)
③オペレーティング費用
④共有部費用
⑤税金
それぞれについて違いを詳しく見ていきましょう。