基本的な処理能力を身につける「スピーディー学習」
それでは、合格へと着実に歩を進めていける「スピーディー&スロー学習」とはどんなものかについてお話ししていきます。まずは「スピーディー学習」からです。
「スピーディー学習」とは、算数ならば計算練習やパターン問題演習、国語ならば漢字練習や熟語の暗記といった学習です。各科目の基本的な処理能力を身につけるトレーニングといえます。
塾のテキストやプリント、市販の問題集などをハイスピードでこなしていく学習で、40年前も、今も変わらず成績を上げるためには大切です。
また、「スピーディー学習」は、塾の勉強に対応していくために必要になる学習でもあります。
塾の授業はものすごいスピードで進んでいきます。塾の先生の説明は学校の先生が話す速さの1.5倍ほど。しかも、板書はどんどん消されてしまいます。
ご存じのように、算数の授業では、まず先生が説明したあとに子どもたちが自分で解き、数分後に先生が解説します。塾の授業にまだ慣れていない子や、算数があまり得意でない子は、その時間内に解き切ることができません。ですから、先生の解説が始まったときもまだ慌てていて、しっかり聞き取りながら、ノートに書き写すことが難しくなります。
余裕を持って先生の解説を聞き、授業中に「大事なのはここだな」「そうか、ここを間違えたんだな」と確認できるようになるには、問題を解く速度を身につけることも欠かせないのです。