(※写真はイメージです/PIXTA)

不動産投資も投資の一種である限り、成功もあれば失敗もあります。では、不動産投資で成功している人はどのような手法を用いているのでしょうか? 本連載では外資系サラリーマンの副業として不動産投資をスタートさせたのちに成功を収め、独立に至った原宿不動産株式会社の渡邊卓也代表にお話を伺いました。

 

※前回記事:不動産投資で「痛い目に遭う人」と「お金持ちになる人」の決定的な差【20億円規模の不動産を保有してFIREした現役投資家へインタビュー】

高所得者が不動産投資を行うなら「一棟RCマンション投資」

高所得者は、減価償却を行える木造築古物件への投資を勧められることが多いです。一方、原宿不動産では比較的築年数の浅い“一棟RCマンション”への投資を勧められていますね。その理由はなんでしょうか?

 

「銀行評価が高く出やすく、多くのレバレッジを得られるからです。

 

マイナス金利時代が終わりを告げたとはいえ、日本の金利がアメリカなどに比べ、かなり低いことに変わりはありません。原宿不動産では、銀行を味方につけ、融資を受けながら複数物件を運用していくのが、不動産投資を成功させる近道と考えています。そのために、一棟物件を所有しておく必要があるのです」

 

最近はワンルーム区分マンション投資もよくみかけます。「ワンルーム」ではなく「一棟」を選ぶべき理由を教えてください。

 

「融資審査の際、貸し先の年収や貯金も評価の一因となりますが、最終的に重視されるのは、担保の有無。一棟物件を所有していれば、ぐっと融資を得やすくなります。理由は単純です。一棟物件には土地の所有権も付加されているから。

 

ワンルームでも高所得者であればフルローンが出ることは多いです。しかし、ワンルームでフルローンが出るのは、担保の有無に関係なく、本人の信用力(年収や貯金など)だけに既存していることになります。一般的に、金融機関は土地の持ち分比率が低い不動産を『担保価値ゼロ』とみなすケースがほとんど。つまり、ワンルームで何件もの物件を所有していても、評価は一向に上がりません。これでは新たな融資をひくことはできず、不動産投資の規模を拡大していくことにはできないでしょう

 

渡邉卓也代表
渡邉卓也代表

 

なるほど。しかし、規模の大きな一棟マンションの購入には、デメリットも付きまとうのではないでしょうか?

 

「心理的なハードルは高くなりますよね。区分物件に比べ購入金額が上昇し、『億の壁』に直面しますから。自己資金が残っているうちに複数の一棟物件を所有し、その家賃収入を『次の購入に充てる流れ』を作らなくてはなりません。とはいえ、一棟ならではのメリットも多くあります。店子や入居者の数が多いので、キャッシュフローリスクを分散可能ですし、管理会社からのリスペクトも得やすい。区分に比べ、格段に経営しやすいですよ。

 

このあたりの詳細は10/19のセミナーで、データに基づいて詳しく説明します」

 

渡邉代表の投資手法が確立するまで

一件目の物件で成功したら終わりではなく、融資を活用した「その次」を見据えているのですね。そうして不動産投資の規模を拡大していく……。「不動産投資は最低5億円から」と標榜されている、渡邉代表らしい投資手法だと思います。スタート時点から、成功の自信はありましたか?

 

「いえいえ、不動産投資は孤独な作業の連続ですから……。特につらいのは、銀行で融資を断られるとき。何件も回って断られ続けると、人間性を否定された気分になりますね(笑)。

 

ところがなかには、同じ銀行の違う支店を回って融資を断られ続け、5支店目でフルローンが叶ったというケースもあるんです。銀行は不動産融資から一定の収入を得ているので、支店ごとに達成ノルマがあるのでしょう。そうしたときの運を味方につけるためにも、メンタルを強く保たなくてはなりません」

 

 

特定の専門家に助言を求めることはありましたか?

 

「はい。メンターと呼べる人がいましたね。私が不動産投資を始めたころは、いまほど市場が盛り上がっておらず、情報本なども少なかったんです。そこでいくつかのセミナーに参加し『いいな』と思った講演者の出待ちをして、個別指導を直談判しました。幸い快諾してくださった人がいて、2年ぐらい相談に乗ってもらったのです。総額10億円ぐらい投資されていたサラリーマンの方です」

 

投資活動を成功させるのに、役立ちましたか?

 

「毎月5万円の講習料を支払うことで、成功のスピードは加速しました。相手もお金を受け取っている分、きちんと指導してくれましたから。成功者を真似るのは、非常に大事だと思います。指導内容にはいまも感謝していますね」

 

近年は投資家の学びの場となるセミナーも、数多く開催されています。同志と交流し、情報交換することも有益ですね。

 

「はい。セミナーは無料のものもありますが、勉強会は有料です。参加者はお金を支払って学ぶ姿勢を持っています。『これも自己投資』と考え、前向きに取り組む仲間と出会い、人脈を作る機会は貴重です。いまはYouTubeなどに、不動産投資関係の動画もたくさん公開されていますが、フリー情報には、信憑性があるかどうかを判断する目も必要ですよね。結局、自分自身でお金と時間をかけて学び、賢くなるしかないんです」

 

渡邉代表もサラリーマン向けの不動産投資塾「奈辺塾」を開設されていますね。

 

「私自身のノウハウを共有するほか、厳選した物件や融資の情報を提供しています。ただ投資家にはそれぞれの資産状況や目標設定があるため、ノウハウが正しくても、マッチングしない場合があります。このため奈辺塾には、入塾料がありません。内容が気に入らなかったら、いつでも辞められるのです」

 

それはいいですね。入会金だけで数百万円を徴収するような投資塾もありますが、なんだか信用できません。

 

「昔に比べ、さまざまな手段で情報収集できるようになったので、『独学で』という投資家もいます。それもいいのですが、成功者の指導や相談を仰ぐことで、スピードは大きく変わりますよ。私は今後、すべての投資家がなんらかのセミナーや塾に入会する時代が来るのではないかと、思っています」

 

融資を利用し、レバレッジを利かせる

渡邉代表の不動産投資成功ノウハウを、改めてまとめていただけますか?

 

「やはり融資を活用し、レバレッジを利かせるということですね。ほかの先進国と比べても、日本の低金利は特徴的ですから、利用しない手はない。1,000万~2,000万円の自己資金であってもお金持ちを目指せます。担保価値の高い一棟物件を購入し、インカムゲインを得ながら、次の購入を検討していくのです」

 

キャピタルゲインでなく、インカムゲインでキャッシュフローを動かしていくということですね。

 

「そうです。私が『不動産投資は5億円から』というのは、インカムゲインが年収1,000万円に届く、ざっくりとした目安だから。すぐには難しくても、数年かけて目標を達成しようという意欲がある方を、応援していきたいですね。将来的に価値の落ちない優良物件選びや、よりよい融資を得るコツは、実際に投資を始めなければ身に着いていかないものです。縁のあったお方には惜しみないサポートを提供いたしますので、ぜひお問い合わせをご検討ください」