「貯金」=「美徳」に
このように、実際に多くの大人たちが社会で行う、労働→受給→預金→利息付与を、追体験することのできる本格的なものでした。ですが「子ども銀行」の目的は、あくまで「大人体験」ではなく「貯金奨励」です。
貯金額の大きい「子ども銀行」は優秀な銀行として大蔵省(現・財務省)と日本銀行から表彰されていたことからも、「手元のお金は銀行に貯金する」のが美徳であるとしっかり刷り込まれていたことを、伺い知ることができます。
政府の積極的な支援が功を奏し、急速に数を増やした「こども銀行」ですが、昭和30年代半ばになると、次第に数を減らしていき、平成16年(2004年)、ついに廃止されています。背景には、金融機関の負担が大きいことが挙げられます。
学校に出向く人件費、子どもに渡すノベルティーの製作・搬入など、通常業務のかたわら「子ども銀行」の運営サポートを行うことは継続困難と判断されました。
気になる47都道府県県庁所在地別【貯蓄額ランキング】
その後経済成長期、バブル期を経て現在。皆さんはどれだけ貯蓄しているのでしょうか。2021年47都道府県県庁所在地別【貯蓄額ランキング】を確認しましょう。
1位は愛知県・名古屋市で2,908万円。2位は岐阜県・岐阜市で2,681万円。3位は東京都・都区軍で2,506万円。4位は三重県・津市で2,327万円でした。
TOP4のうち東京以外の3県は、東海地方が占めており、この3県と同じ東北エリアである静岡県は、ちょうど中間に位置する26位でした。東海エリアは年収が高いというのもありますが、貯蓄意識が高いといえそうです。
一方、最下位は沖縄・那覇市で775万円でした。下位5件のうち、2件は九州地方でそれぞれ、48位の宮崎県・宮崎市が1,077万円。49位の長崎県・長崎市が1,052万円でした。
下位5件のうち、1件は四国地方で高知県・高知市が1,005万円。下位5件のうち、1件は東北地方で青森県・青森市987万円でした。下位5件のうち、4件は日本列島の南部であり、貯蓄額が低い傾向にあるといえます。
新型コロナウィルスの影響による消費減少が原因で、貯蓄額は上昇傾向にありますが、昨今の円安、インフレに圧迫され、今後の貯蓄額は減少傾向になる可能性が高いといえます。
世界から見て、貯蓄が得意で投資に非積極的であるといわれる日本人ですが、貯蓄を切り崩す前に、貯蓄をもとに資産運用をするのが一般的となる、転換期を迎えているのかもしれません。
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