疫病の蔓延や世界情勢の悪化……不安定な世の中において、私たちはどのように生きていくべきしょうか。京セラ株式会社をはじめ、KDDI、JALと3つの世界的企業を率いた稀代の名経営者・稲盛和夫氏は、数々の著作や講演で多くの人に勇気を与え、背中を押してきました。今回は、そんな稲盛氏がすべてのビジネスマンにおくった「366の箴言」より、6月20日〜6月26日の言葉を紹介します。
25日…ひたすら善意に
物事をいいほうに善意に解釈をしていくことが大切です。悪いほうに悪意に受け取っては、人生はどんどん暗くなります。仮に相手が自分に対して悪意を持って何かをしかけようとも、「あの人はバカじゃないだろうか」と疑われるくらい、ニコニコしながら受け流すのです。
そんなあなたを見て、「あの人はよほどのバカだよ。あそこで怒らなくてどうするのだ」と見下す人もいるかもしれませんが、そういうくだらない、悪意に満ちた悪口などは気にせず笑い飛ばしていればいいのです。
26日…成功の秘訣
私は全国各地の企業経営者の方々から、いろいろな相談を受けます。質問の多くは「どうしたら京セラやKDDIのように成功できるのですか」というもので、何か成功する秘訣があるのではないかと思っているのです。
しかし、私は「成功するための特別な方法はありません。あなたを中心に社員全員が誰よりも一所懸命働くようになれば、必ず成功できるのです」といつも答えています。
稲盛 和夫
京セラ株式会社
名誉会長
京セラ株式会社
名誉会長
昭和7年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。34年京都セラミック(現・京セラ)を設立。社長、会長を経て、平成9年より名誉会長。
昭和59年には第二電電(現・KDDI)を設立、会長に就任、平成13年より最高顧問。22年には日本航空会長に就任し、27年より名誉顧問。
昭和59年に稲盛財団を設立し、「京都賞」を創設。毎年、人類社会の進歩発展に功績のあった方々を顕彰している。
著書に『人生と経営』『「成功」と「失敗」の法則』『成功の要諦』、五木寛之氏との共著に『致知新書 何のために生きるのか』(いずれも致知出版社)など多数。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載稀代の名経営者から「人生を豊かにするヒント」を学ぶ…週刊「稲盛語録」