25日…ネガティブかポジティブか
自分が置かれた環境をネガティブにとらえて、卑屈になり、恨みつらみを募らせていくのか。それとも、困難な要求を、自分を伸ばしてくれる機会として、ポジティブに受け取るのか──。いずれの道を取るのかによって、行き着くところが大きく異なってしまうのは、仕事も人生も同様です。
26日…素直な心がもたらすもの
感謝の心が幸福の呼び水なら、素直な心は進歩の親であるかもしれません。自分の耳に痛いこともまっすぐな気持ちで聞き、改めるべきは明日といわず、今日からすぐに改める。そんな素直な心が私たちの能力を伸ばし、心の向上を促します。
27日…欲望から感謝へ
おのれの欲望を抑圧して我慢するのではなく、今あるものに対して感謝の心を持つことだ。今ここにこうしてあることをありがたいと思い、それに感謝できることは、心が豊かで充実しているという証である。欲望から感謝へ──そのような心の転換が今、世の中に必要なのではないだろうか。
28日…感謝の言葉
「ありがとうございます」という感謝の言葉が心から自然に発せられるようになれば、人は謙虚になれる。同時にこの一言は、周囲の人をも和ませる。
29日…社会をよくする道
現代の混迷した社会を思うとき、私たち一人ひとりが、どのような環境に置かれようとも自らを磨き、人格を高めようとひたむきに努力し続けることが、一見迂遠に思えても、結局は社会をよりよいものにしていくと信じています。
30日…世界に誇る日本へ
一人ひとりの日本人が、利他の心を持ち、世のため人のために尽くそうと思い始めるとき、日本は本当に素晴らしい国になれるのだと思います。
31日…人生の宝
つらいこともあった、楽しいこともあった、いろんなことがあった。それらのことに遭遇しながら生きてきて、どういう魂になったのか。それが人生の宝であり、人生の目的ではなかろうか。
稲盛 和夫
京セラ株式会社
名誉会長