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「5/10~5/16のFX投資戦略」のポイント
・先週は米ドル高値圏で一進一退。短期的な「行き過ぎ」懸念が強まるなかで、「怒涛の円安」にも息切れの兆しが出てきた。
・ただ、大きく米ドル安・円高に戻すイメージは描きにくい。米ドル高・円安リスクは、CPI発表等を受けた米金利の短期的な「上がり過ぎ」修正が最大の焦点か。
米ドル安・円高リスクは米金利低下次第か
先週の米ドル/円は、130円前後といったこの間の米ドル高値圏で一進一退の展開となりました(図表1参照)。破竹の勢いで展開してきた「止まらない円安」、「怒涛の円安」も、さすがに息切れの兆しも出てきたということなのでしょうか。
この間ほんの2ヵ月程度で、15円以上も一気に米ドル高・円安が進んだことで、短期的な「行き過ぎ」の可能性を示すシグナルが増えていることは事実です。たとえば、米ドル/円の90日MA(移動平均線)かい離率は一時プラス10%以上に拡大しました(図表2参照)。また、CFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円売り超しは10万枚以上に拡大しました(図表3参照)。
これらは、米ドルの短期的な「上がり過ぎ」、円の「売られ過ぎ」といった懸念が拡大している可能性を示しています。こういったことが、「怒涛の円安」足踏みの要因になっている可能性はあるでしょう。
では、「足踏み」にとどまらず、大きく米ドル安・円高に戻すかといえば、まだそういったイメージは描きにくいというのが正直な感想です。
たとえば、米ドル/円にはかつては米国株と一定程度順相関の関係があり、その関係が続いていたなら、先週にかけて米国株が比較的大きく下落したなかでは、米ドル安・円高に大きく戻してもおかしくなかったわけですが、そのような動きはほとんど見られませんでした(図表4参照)。
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