リーダーは「人として完璧である」必要はない
■リーダーは完璧でなくていい
誤解しないでほしいのは、何もリーダーは「人として完璧であれ」ということではありません。
「セルフリーダーシップをしっかり発揮しなければ」というと、立ち居振る舞いも完璧で、毎日コツコツ努力して、早寝早起き、食事や睡眠など体調管理も完璧、メンタルも整っている……みたいなイメージをするかもしれません。
でも、それは誤解です。
そんなことが完璧にできる人はいませんし、完璧にできる必要もありません。
そもそも、セルフリーダーシップとは、手段であって目的ではありません。つまり、セルフリーダーシップを完璧に発揮することはゴールではないのです。さらに、常にベターを追究していくので、完璧という概念もありません。
ただし、セルフリーダーシップという概念を知っているかどうか、少しでも実践しているかどうかで大きな差が出てきます。
これから、詳しく解説しますので、ご自身にとって必要なことから実践していってください。
■「あり方」を整える
リーダーの「あり方」は、心身のコンディション、思考の幅、視野の広さ、状況把握度、意識、目標といったもので決まってきます。
リーダーの「あり方」というと、とても難しいことに思えるかもしれません。「常に心に余裕があって、柔軟な思考ができて、しなやかに行動できる」というのが理想ですが、いつもそういうわけにはいきません。
実際には、日々の業務、締め切り、ノルマに追われ、判断に迷い、心身ともにすり減らしているリーダーも多いでしょう。
まずは、マイナスの状態から、プラスマイナスゼロの「ニュートラルな状態」を目指しましょう。
心身の健康とコンディションがマイナスの状態でなくなれば、「余裕」が生まれます。余裕があれば思考は柔軟になり、感情コントロールも容易になります。
柔軟な思考と余裕のある精神状態があれば、部下への対応や仕事の状況にも臨機応変に応じられるでしょう。
マイナスの状態から抜け出し、自分自身の「あり方」を整えるセルフリーダーシップとして、次の3つを推奨します。
①口癖をマネジメントする
②睡眠であり方を整える
③自己肯定感を上げる
大平信孝
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役