〈Bブロック〉業績と今後の展望
Bブロックには、企業の現状と今後について、四季報の編集部によって評価や業績予想がコメントされています。
コメント欄は2つあります。【 】内に見出しがあり、その下に説明があります。内容は原則として、右側(コメント1)が今期業績など目先の動向、左側(コメント2)が今後の中長期の展望や課題について。コメント1が短期的、コメント2が中長期的な評価です。
たとえば、過去最高の利益を更新した場合は、コメント1の見出しに【最高益】などと書かれます。本文にその理由や材料の解説があり、コメント2の本文には、業績などの予測の根拠となる材料などが書かれています。
材料とは、株価に影響を与える活動などです。
「中小型成長株」を探す場合は、「絶好調」「最高益」「続伸」「急進」「飛躍」といったポジティブな見出しを探していきます。
「業績回復株」を探す場合は、足元の業績が悪化しているものを探すため、「悪化」「赤字」などネガティブな見出しに注目します。
コメント内に「底打ち」「V字回復」「急回復」「急反発」「一転黒字」など、先行きポジティブなワードがあれば業績回復の可能性が高いといえます。
〈Eブロック〉経営の健全性
Eブロックは、経営の健全性と企業の継続性を見るブロック。
成長性を見るための参考として、【指標】のなかにある「最高純益」も押さえておきます。最高純益には、過去に純利益が最高だった決算期と数字が記載されていて、この金額を今期予想が超えるかどうかが成長度合いを測るポイントになります。
【財務】の部分に貸借対照表(BS)の重要な数字が抜粋されています。BSとは、簡単にいえば、その企業がどこからどうやってお金を調達し、そのお金をどのように運用しているかを示した表。その中の自己資本比率は経営の健全性を表すもので、「バリュー株」を探すときなどに使います。
【キャッシュフロー】(CF)は、企業のお金の出入りに着目した項目で、いわば企業のお金のやりくりのこと。事業の継続性を測るための情報として確認します。本業の「収入」と「支出」の差引きを表すのが営業CF、設備投資などの「投資」と「回収」の差引きを表すのが投資CFです。