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「4/19~4/25のFX投資戦略」のポイント
[ポイント]
・米ドル/円は先週126円台まで上昇した。米ドル高・円安が126円を超えたのは20年ぶりのこと。まさに「歴史的な円安」展開となっている。
・そんな米ドル高・円安は米金利上昇にこれまでは裏打ちされてきたが、その米金利上昇が先週は一服となった。歴史的な「怒涛の円安」一服は、米金利の動向が鍵か。
「米2年債利回り2.5%」という分岐点
米ドル/円は先週も一段高となり、一時は126.7円程度まで上昇しました。2015年6月に記録した米ドル高値の125.8円を更新したことで、米ドル高・円安が勢いづいた影響が大きかったのではないでしょうか。
ちなみに、米ドル/円が126円以上に上昇したのは、なんと2002年以来のことですから20年ぶりになります。
基本的なチャートの考え方からすると、2015年6月に記録した米ドル高値の125.8円を上回ったことで、その前の高値である2002年に記録した135円を目指す局面に移ったということになります(図表1参照)。まさに歴史的な米ドル高・円安が展開しているといえるでしょう。
ただし、少し気になるのは、そんな米ドル高・円安は日米金利差からかい離が目立ち始めたということです(図表2参照)。米金利、たとえば米2年債利回りは先週2.5%で頭打ちとなり、一時2.3%台まで低下したことで、日米金利差米ドル優位は縮小しました(図表3参照)。
ではなぜ米2年債利回りは先週2.5%で頭打ちとなったのか。米2年債利回りは金融政策を反映する金利ですが、その意味では、政策金利であるFFレートとの関係から、「上がり過ぎ」の可能性が出てきたためではないでしょうか。
金融政策を反映する米2年債利回りは、利上げ局面ではFFレート上昇を先取りする形でFFレートからの上ぶれが拡大することが基本ですが、1990年以降で確認したところでは最大でも2%程度まででした(図表4参照)。
さて、足元のFFレートの上限は0.5%ですから、先週米2年債利回りが2.5%まで上昇したところで、FFレートをまさに2%上ぶれたことになるわけです。図表4からすると、FFレートがさらに上がるまで、米2年債利回りの上昇も限られるといった見通しになるでしょう。