高齢者を自宅で介護しているが、そろそろ限界を感じる…。そのような場合は、施設への転居も検討しましょう。ここでは、介護保険を利用できる高齢者施設の詳細について、福祉用具のレンタルや購入の概要等と合わせて解説します。

福祉用具のレンタルや購入が少ない負担でできる

【対象】 要支援・要介護認定を受けた人
【制度】 介護保険

 

介護保険を利用すれば、介護用ベッドや車いすなどがレンタルでき、レンタルに向かない福祉用具は1~3割の費用で購入できます。

 

◆福祉用具貸与サービス 

 

●福祉用具貸与は、利用者の利便性を図り、介護者の負担を軽減するために、介護に必要な用具をレンタルするサービス。

 

●貸与の対象となる用具は居宅介護に必要な13品目で、各都道府県もしくは政令指定都市から指定を受けた事業者のものに限られる。

 

●実際に利用を開始して、もし利用者の状態に合わない場合は、途中で別の商品に替えることもできる。

 

●介護保険が利用できる品目が要介護度によって異なるが、軽度の人で用具が必要な場合は、状況によっては保険が適用されるケースもあるので、ケアマネジャーに相談してみる。

 

福祉用具貸与の対象用具の自己負担額のめやす

 

自己負担1割の場合の1カ月あたりの利用料

 

 ★要支援1・2、要介護1~5の人が利用できるもの 

手すり………200~500円

スロープ………300~700円

歩行器………200~400円

歩行補助つえ………100円程度

 

 ★要介護2~5の人が利用できるもの 

車いす………300~600円

車いす付属品………50~300円

介護用ベッド………700~1,400円

介護用ベッドの付属品………50~400円

床ずれ防止用具………400~1,200円

体位変換器………100円程度

認知症老人徘徊感知器………800円程度

移動用リフト………1,000~2,700円

 

 ★要介護4・5の人が利用できるもの 

自動排泄処理装置………800~1500円

 

 

◆特定福祉用具購入 

 

●人の肌に直接触れたりしてレンタルに向かない福祉用具は、特定福祉用具購入サービスの対象となる。

 

●介護保険の支給限度額とは別に1年間10万円まで利用できる。

 

特定福祉用具購入の対象用具

 

腰掛便座

和式便器の上に置いて腰掛式に変換するもの、洋式便器の上に置いて座面を高くするもの、居室で利用できる移動式便器など

 

自動排泄処理装置の交換可能部品

尿や便が自動的に吸引できるもの

 

入浴補助用具

入浴用椅子、浴槽用手すり、浴槽内椅子、浴槽のふちに掛けて利用する入浴台、浴室内すのこ、浴槽内すのこ、入浴用介助ベルト

 

簡易浴槽

容易に移動できるもので、取水や排水のための工事が必要ないもの

 

移動用リフトのつり具の部分

体に合ったもので、連続的に利用できるもの

 

※本連載は、溝口知実氏の著書『困ったときに役立つ! すぐにもらえるお金と役立つサービス』(自由国民社)より一部を抜粋、再編集したものです。

困ったときに役立つ! すぐにもらえるお金と使えるサービス

困ったときに役立つ! すぐにもらえるお金と使えるサービス

溝口 知実

自由国民社

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