数字や事実は自分の実力を示す証拠になる
■失敗は部下のせいにして、成果は自分の手柄にする
このタイプは、都合が悪いことを無視する上司と基本的には同じタイプです。
前項の、メールでのホウレンソウと合わせて、指示を受けたら必ずメモを取っておくようにしましょう。
こうしたメモは、パワハラの証拠になることもあります。
また、成果を自分の手柄にする上司にも、もやもや、イライラしますよね。
しかし、この場合の正しい対処法は腹が立っても真正面から立ち向かわないこと。日本社会では、謙虚さが1つの美徳とされていることもあり、自分の実力を主張すればするほど、事情を知らない人に誤解されてしまうこともあります。
納得できないからといって下手に騒ぐと、かえって敬遠されてしまうでしょう。
その人の仕事ぶりというのは、一緒に仕事をしていれば自おのずと伝わるものです。手柄を横取りする上司は、大抵他の人からも嫌われていることが多いもの。あなたの実力が分かれば、何が起こっているのかみんな察してくれるでしょう。
決して、めんどくさい上司と同じ土俵に立ってはいけません。
■評価が不公平だと感じる
「上司がえこひいきをする」という相談は、よくあるお悩みの1つです。
上司である以上、私情を挟まず公平な判断をしてほしいというのはもっともですが、上司も1人の人間です。部下全員を完璧に平等に評価することは、なかなかできることではありません。
そして、この評価のカギになるのが信頼関係です。
信頼関係があれば相応の評価を得ることは難しくありませんが、問題は信頼関係がない場合。
「めんどくさい上司と信頼関係を築こうとするのはNG」なわけですから、正当な評価を受けようとすること自体、一種無謀なことと言えるかもしれません。
「じゃあ諦めるしかないの?」と思ったあなた、そういう時には、まずは業務量や成果を可視化してみましょう。
営業職であれば訪問社数やアポイントの件数、事務職の方は、1日に処理した件数や自分が提供した情報によって注文が増加した、新規契約につながったなど、あなたの頑張りを日報等で報告しましょう。
ただ「頑張りました」だけでは、上司の主観によっていかようにでも捉えることができますが、数字や事実はあなたの実力を示す証拠になります。
自分の成果をアピールするのは恥ずかしいと感じる方も多いと思いますが、それではいつまでたってもあなたの行動に光があたることはありません。
また、もう1つのポイントは周囲からの評価を高めるということです。
上役との信頼関係を構築し、上手に成果をアピールできれば、「こんなにいい働きをしているのに、なぜ直属の上司はこのような評価なのか?」と疑問が生じ、根本的な解決につながることもあります。
評価のためにめんどくさい上司に取り入ろうとすると、意に染まない仕事をさせられたり、無理な目標を強いられるなど、あなたの気持ちを利用してくることもありますので、決して近づかないようにしましょう。