(※写真はイメージです/PIXTA)

もし今、リーダーシップやチームマネジメントに課題を感じているとしたら、まず自分自身を知る必要があるサインかもしれません。自分のことを深く知ると、リーダーシップを発揮することがラクにできるようになります。それはなぜでしょうか。エグゼクティブコーチの大平信孝氏が著書『部下は動かすな。』(すばる舎)で明らかにします。

「彼を知り、己を知れば、百戦して殆からず」

リーダーシップ研修を受けてくださった方から、こんな感想をいただきました。

 

「以前は、相手をいかに変えるか? いかに動かすか?」ばかり考えていました。

 

ですが、「相手を変えようとすることではない」と気がつきました。自分が実践できていないと、チームに反映させることができないというのが、やっとわかりました。「自分の働く姿勢」を顧みて、変えていきます。自分の姿勢が背中で伝わってチームに波及したとき、見える景色が変わっていきそうで、ワクワクしています。

 

孫子の名言にも 「彼を知り、己を知れば、百戦して殆からず(「謀攻篇」)」 とあります。

 

情勢把握の重要性を指摘した、不滅の名言です。

 

チームマネジメントも本質は同じだと私は考えています。

 

まずリーダーが自分自身のことをもう一段深く理解する必要があります。

 

■「自分を知る」4つの方法

 

「自分を知る」とは、「自分がどんなことを大事にしているのか」「会社で何を成し遂げたいのか」「今どんな夢や目標を描いているのか」といったことを明確に理解することです。

 

さらに、自分は何が好きで、何が得意か、自分の強みとは何か、落ち込んだときのリカバリー方法なども含まれます。

 

自分のことを認識している「深さ」で、他人のことも認識できるようになるので、自分のことを深く知ると、リーダーシップを発揮することがラクにできるようになります。

 

自己理解と他者理解は連動しています。

 

自己理解を深めるところから始めると、一見回り道のように思えますが、最短でより効果的にチームマネジメントが機能していきます。

 

いきなり「チーム」を動かそうとしていたときには気づかなかった、一人ひとりの価値観の違いや強み・弱み、調子のいい・悪いなどにも思いが至るようになり、結果、「リーダーシップの発揮」が的を射たものとなっていきます。

 

ここまで読んで、「『自分を知る』ことは、なんだか大変そう」と不安になった方もいるかもしれません。

 

実は、それほど大変なことではありません。シンプルに時間軸で考えれば、自分の「過去・現在・未来」を知ればいいのです。さらに、より一段深く自分を知るために、「自分の欲望」も知ってください。

 

本連載では、誰でもスムーズに「自分を知る」ことができるように、「自分を知る4つの方法」として、まとめました。それぞれを詳しく解説していきます。

 

【自分を知る4つの方法】
①自分の「過去」を知る「キャリアや人生を振り返る」
②自分の「現在」を知る「『セルフマネジメントシート』を使う」
③自分を「深く」知る「『3つの声』を聞き分ける」
④自分の「未来」を知る「『ぶっとんだ目標』をたてる」

 

大平信孝
株式会社アンカリング・イノベーション代表取締役

 

 

 

※本連載は、大平信孝氏の書籍『部下は動かすな。』(すばる舎)から一部を抜粋し、再編集したものです。

部下は動かすな。

部下は動かすな。

大平 信孝

すばる舎

「部下が動いてくれない」「部下が一向に成長しない」「怒っても褒めてもうまくいかない」「チームが全然まとまらない」「リーダーとしての自信がない」… このような悩みを抱えるリーダーのあなたは、なんとかして部下・チ…

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