相手に心配をかけたくないという思いから、大切な人に「話すべきこと」を話さないでいる人がいます。このような行動は、人と親密な関係になるのを恐れる気持ちが原因の一つだといえます。ここでは、気持ちをオープンにして人とコミュニケーションすることで得られるさまざまなメリットについて、ビジネスの視点から見ていきます。

親密な関係は「チームをまとめる強力なエネルギー」

「親密感を育み、大切な人にこそ自分の本音や必要な情報を話しましょう」と言うと、条件反射的に「なんでもかんでも部下に話すのは違うだろ!」とおっしゃる人がいます。

 

私も「なんでもかんでも話すべき」とは思いません。伝える必要のある情報を取捨選択していくのは大切なことです。

 

ここで、伝えるべきことと伝える必要のないことを一つひとつ解説することはできません。なぜなら、状況や関係性によってケース・バイ・ケースだからです。

 

ただ、次の二つの点は外せません。

 

●仲間がスムーズに仕事をしていくうえで必要な情報

●自分の考えと気持ち

 

この二つの情報を伝えるのが億劫に感じる場合は、親密感に課題があると考えていいでしょう。

 

また、仲間に伝えたら落ち込むのが予想される「ネガティブな情報」でも、真摯に伝える必要があります。結局のところ「何を話すのか」も大切なテーマですが、それよりも伝える動機のほうが何倍も重要です。

 

さらに重要なのは、対話において自分の心をオープンにすることです。

 

協力して働くというのは、「一人では解決できないことをみんなで解決していく」ことです。

 

「親密な関係」は、組織やチームを土台からまとめていく強力なエネルギーを発揮します。これからの時代の組織運営、人間関係に必要なリーダーシップの力の一つです。

 

 

田口 淳之介

 

 

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※本連載は、田口 淳之介氏の著書『リーダーのための対話の方程式』(自由国民社)より一部を抜粋・再編集したものです。

リーダーのための対話の方程式

リーダーのための対話の方程式

田口 淳之介

自由国民社

対話が変われば、人間関係が変わる。 営業も人事も人材育成もチームマネジメントもパートナーシップも、すべては「対話」が創り上げている。 毎月20社以上、全国の企業で「対話の仕方」を教える著者が、延べ2万人と対話して…

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