(※写真はイメージです/PIXTA)

企業の経営戦略について、会計の領域を超えた部分は「フレームワーク」を活用することで答えが見つかる場合もあります。中小企業の経営をサポートする公認会計士が、経営者にお勧めの代表的なフレームワークを紹介・平易に解説します。

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【PEST分析】中長期的なマクロ環境を分析し、自社の動きを考える

PEST分析は、「Politics(政治的)」「Economy(経済的)」「Society(社会的)」「Technology(技術的)」の頭文字を取った造語で、マーケティング分野の第一人者として知られるフィリップ・コトラー氏が考案した分析方法です。

 

ファイブフォース分析や3C分析と比べると、PEST分析は中長期的なマクロ環境を分析するという特徴があります。例えば税制や、金利、景気動向、人口動態、IT化といった世の中のトレンドを分析して、それらの外部環境を踏まえて、自社はどのように動くべきかを考えます。

 

売上高をアップさせるには、短期・中長期、ミクロ・マクロといったように、いろいろな視点から戦略を立てる必要があります。こうした段階的な分析を行うときに、PEST分析は役立ちます。

 

【SWOT分析】企業を取り巻く状況を、プラス・マイナスに分けて分析

企業を取り巻く状況を、プラス面・マイナス面に分けて分析するのが、SWOT分析です。

 

まずは「Opportunity:機会」と「Threat:脅威」という観点で外部環境を整理します。ここでは前に紹介したPEST分析で把握した項目を、機会と脅威に分けてみるのが分かりやすいと思います。

 

次に、自社の「Strength:強み」と「Weakness:弱み」を整理します。機会や脅威に対して自社の強みをどう発揮できるのか、弱みをどう補っていくのかを考えていきます。このように分解して考えることで、限界利益率を上げる、あるいは下げないための考えが整理されます。

 

【バリューチェーン分析】自社の活動にかかるコスト構造を明らかに

バリューチェーンとは、原材料を調達し、商品を顧客に届けるまでに企業が行う活動を、「価値の連鎖(バリューチェーン)」としてとらえたものです。バリューチェーンの構造を分析すると、自社の活動にかかっているコストの構造が分かるようになってきます。

 

コストを削減するときは、バリューチェーンへの影響を考える必要があります。例えば仕入れる部品のコストを安いものにすると、不良品が増えるといった影響が考えられます。変動費や固定費を減らそうとするときは、バリューチェーン分析を活用すればいいのです。

 

【PPM分析】自社事業を「花形・負け犬・金のなる木・問題児」に4分類

PPM分析は、市場成長率と、市場占有率の2つの観点から、自社の事業を4つの枠組みに分類するものです。

 

市場成長率が高く、かつ自社の市場占有率が高い事業は「花形」と呼ばれ、将来的に収益の柱になると見込まれます。一方、市場成長率と市場占有率の両方が低い事業は「負け犬」と呼ばれますが、こうした事業を続けていても利益は見込めません。

 

市場成長率が低く、市場占有率が高い事業は「金のなる木」です。こうした事業自体は成長性に乏しいのですが、安定した利益を生み出してくれるので、その利益をほかの事業に分配することができます。逆に市場成長率が高いけれど、市場占有率が低い事業は「問題児」に分類され、すぐに利益は得られませんが、市場占有率を高めるよう取り組めば花形や金のなる木になる可能性があります。

 

 

小形 剛央
税理士法人小形会計事務所 所長
株式会社サウンドパートナーズ 代表
税理士・公認会計士

 

 

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本記事は『たった3か月で売上高倍増!これだけは知っておくべき社長の会計学』(幻冬舎MC)より抜粋・再編集したものです。

たった3か月で売上高倍増!これだけは知っておくべき社長の会計学

たった3か月で売上高倍増!これだけは知っておくべき社長の会計学

小形 剛央

幻冬舎MC

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