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「血液の塊」ができないよう、予防することが大切
血管性認知症は、脳動脈に血液の塊ができて脳に酸素やブドウ糖などが届かないため、神経細胞や神経線維が壊れて起こります。そのため、血液の塊ができないように予防することが大切です。
もともと、血液が塊を作るのはケガなどによる出血を防ぐ生体防御の仕組みなのです。
しかし、高齢になり動脈硬化が進むと、出血もしていないのに血液が固まり、血流が悪くなります。血液が固まるには血小板やトロンビンなど多くの物質が関わります。これらをコントロールすることで血液の固まり方を調節して、血液の塊(凝集・凝固)を抑え、出血しないように治療します。
アスピリンは血小板の凝集を抑えて、脳梗塞を予防して脳血流を正常に保つので、血管性認知症に効くと思われますが、記憶障害などの認知症の症状に対する効果があるとの報告はありません。シロスタゾールやクロピドグレルなどの抗血小板薬でも同様です。