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5…救急搬送困難事案の状況調査
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、総務省消防庁は、2020年の春より、救急搬送困難事案の状況調査を行っている。調査結果は、週単位で公表されているので、最後にみていこう。
この調査で、「救急搬送困難事案」とは、救急隊による医療機関への受入れ照会回数が4回以上で、かつ現場滞在時間が30分以上の事案を指している。また、調査では、体温37度以上の発熱、呼吸困難等の新型コロナウイルス感染症疑いの症状がある事案を、「コロナ疑い事案」としている。
これまで、感染拡大の波とともに、救急搬送困難事案の件数は増減を繰り返してきた。2022年に入ってから、オミクロン型変異ウイルスの急拡大を受けて、救急搬送困難事案の件数は、1週間に6000件超の増勢をみせている。また、コロナ疑い事案も、2000件超と昨夏を上回る水準で推移している。
6…おわりに (私見)
以上、コロナ禍が救急搬送に与えた影響をみていった。搬送に先立つ医療機関等への受入照会の回数が増え、搬送時間が伸びた点は、医療逼迫の一つの断面といえるだろう。これまでに、病院搬送を含めた、医療体制の整備が図られてきた。ただし、感染拡大の波は、いまなお、続いている。
今後もコロナ禍の感染の拡大動向と、救急搬送への影響について、注視していくこととしたい。
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